エッジAI技術を提供するTokyo Artisan Intelligence株式会社、総額3.8億円のデットファイナンスを実施
uniqorns編集チーム 2024.10.22
エッジAI技術を提供するTokyo Artisan Intelligence株式会社は、みずほ銀行、きらぼし銀行、横浜信用金庫からの融資を含む総額3.8億円のデットファイナンスによる資金調達を完了した。調達資金は、実証中のエッジAIプラットフォームを量産フェーズへ移行するために活用される予定である。
同社の提供するエッジAIとは、ディープラーニングなどを用いたAIアルゴリズムをクラウドではなく、端末側で実行する技術である。この技術により、リアルタイムでのデータ処理が可能となり、低消費電力での運用が実現される。特に、産業機器や医療機器、製造装置、ヘルスケア、インフラなど、多岐にわたる分野での応用が期待される。
今回の資金調達は、量産向けのエッジAIプラットフォームの開発を加速することを目的としている。これまでのPoC(Proof of Concept:概念実証)案件で蓄積したノウハウを活かし、信頼性の向上やコスト低減の要求に応えることが求められている。また、独自のAI開発環境「TAI Compiler」も改良し、顧客の要望に応じた高性能なエッジAIをプラットフォーム上に実装することが可能となる。
また、同社はAIコンピュータの長期的な発展を見据えたロードマップ開発に注力し、AI処理に伴う発熱問題の解決に向けた半導体・ハードウェア開発へとシフトする予定である。エッジAIプラットフォームを自社開発することで、顧客の課題やニーズに柔軟に対応し、人々の生活を豊かにするAI技術の実装を目指している。