人の行動変革を支えるAIスタートアップの株式会社Godot、プレシリーズAで4.5億円を調達

Image Credits: 株式会社Godot

人の行動変革を支えるAIスタートアップの株式会社Godot、プレシリーズAで4.5億円を調達

uniqorns編集チーム 2023.06.30

兵庫県神戸市を拠点とする株式会社Godotは30日、最新のラウンドで総額4.5億円の資金調達を達成したと発表した。このラウンドは、SBIインベストメント株式会社がリードし、株式会社インテージホールディングス、モバイル・インターネットキャピタル株式会社が参加。さらに、株式会社日本政策金融公庫からの新株予約権付融資も受けている。

株式会社Godotは、行動科学と機械学習を基に人々の行動変容を促すスタートアップであり、2022年7月に設立された。同社が開発した独自のAI「ナッジAI®︎」を活用し、がん検診や特定健診の受診率向上など、市民の生活向上を目指すプロジェクトを推進。特に、SMSと組み合わせた地方自治体向けのソリューション「BetterMe®︎」は高い評価を受けている。初期の段階では自治体とのパートナーシップから事業を展開していたが、現在では民間企業や海外市場との連携も進めており、2023年5月にはウィーンに研究開発拠点を開設した。

今回の資金調達により、Godotは文字情報に基づくAIを用いたコミュニケーションデザインから一歩進み、個々の“感性”に対応するマルチモーダルAIによるサービス開発に取り組む予定である。これにより、より個別化したアプローチで行動変容を促すサービスの提供が可能になる。また、国内だけでなく海外への事業展開と組織体制の強化にも力を入れていく。

新たに獲得した資金は、製品開発のスピードアップ、新たなパートナーシップの構築、そして国内外での事業拡大を実現するために活用される予定である。特に、Godotは、高齢者や疾患を持つ人々の自己管理能力を向上させるためのソリューションを開発することで、社会に貢献することを目指している。新しいAI技術を使って個々の人の"感性"に合わせたパーソナライズされたサービスを提供することで、これらの目標を達成することが期待されている。

さらに、今後は国内だけでなく海外市場への進出も視野に入れており、具体的には北米やヨーロッパのヘルスケア市場に焦点を当てている。ウィーンに研究開発拠点を設けたのも、その一環と言える。これらの市場は、神戸市とは異なる独特の課題を抱えており、Godotのソリューションがこれらの市場でも適応できるよう、現地のニーズを理解し、製品の改善と最適化を進める。

このように、AIを活用した行動変革の実現に向けた取り組みは、今後ますます重要性を増していくと考えられる。Godotのようなスタートアップが成功することで、これらの技術は更に広範な応用が可能となり、多くの人々の生活を向上させることに寄与する可能性がある。