京都フュージョニアリング株式会社、シリーズCラウンド(エクステンション)で15.6億円の資金調達を実施
uniqorns編集チーム 2024.04.11
京都フュージョニアリング株式会社は、シリーズCラウンド(エクステンション)において、3者を新規引受先として総額15.6億円の資金調達を実施した。これによりシリーズCの累計調達額は120.6億円に、当社の累計資金調達額は137.4億円となった。
新規引受先は、31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI合同会社 代表社員 三井不動産株式会社 / 代表社員 グローバル・ブレイン株式会社、京銀輝く未来応援ファンド3号forSDGs投資事業有限責任組合 無限責任組合員 京都キャピタルパートナーズ株式会社、株式会社フジクラである。
2023年4月に日本政府の統合イノベーション戦略推進会議にて「フュージョンエネルギー・イノベーション戦略」が発表され、2024年3月には産官学による「フュージョンエネルギー産業協議会(Japan Fusion Energy Council、通称:J-Fusion)」が設立されるなど、日本でも国を挙げてフュージョンエネルギー実現に向けた動きが進展している。その一方で世界に目を向けると、米国や英国、欧州を中心にフュージョンエネルギーの実現と産業化に向けた取り組み、それに伴う官民・民間同士の連携の動きは、以前と比べても具体性を高めながら加速している。
この流れのなか同社は、国内外での事業拡大を推し進めている。2023年5月にシリーズCで105億円の資金調達を実施して以降、事業の柱の一つであるプラズマ加熱システム「ジャイロトロン」では、米国ジェネラル・アトミクスからの新規受注を獲得している。また、公的研究機関(英国原子力公社:UKAEA、カナダ原子力研究所:CNL)や、学術研究機関(カールスルーエ工科大学:KIT、オークリッジ国立研究所:ORNL、サバンナリバー国立研究所:SRNL、筑波大学)との連携を強め、技術開発の領域を広げている。
加えて、研究開発における象徴的なプロジェクトとして、日本国内では「UNITY-1」を、カナダではCNLと共に「UNITY-2」を進めており、当社事業の中核となる「Thermal Cycle System(熱サイクルシステム)」および「Fuel Cycle System(燃料サイクルシステム)」の技術成熟度の向上およびその確立に取り組んでいる。
同社は、今回の資金調達によって獲得した資金と、投資家の持つ知見を活用して、フュージョンエネルギーの早期実現に向けた技術開発ならびにグローバル市場での事業展開を加速させていく。
具体的には、UNITY-1, UNITY-2をはじめとする研究開発投資の加速、グローバル事業の推進および採用活動、大型案件受注・事業拡大に伴う運転資金の確保に活用される。