グローバルITエネルギーソリューションカンパニーのGridBeyond、シリーズCラウンドにて総額約5,200万ユーロ(約85億円)の資金調達を実施

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グローバルITエネルギーソリューションカンパニーのGridBeyond、シリーズCラウンドにて総額約5,200万ユーロ(約85億円)の資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2024.04.16

電力最適化や分散型エネルギー源の管理など、エネルギーの柔軟性を有する設備や施設のマネージメントを行う、グローバルITエネルギーソリューションカンパニーのGridBeyond(本社:アイルランド・ダブリン、CEO:マイケル・フェラン)は、事業拡大のためシリーズCラウンドで計7社より、総額約5,200万ユーロ(約85億円)の資金調達を完了した。
今回の資金調達により、グローバルな事業展開をより拡大し、ゼロカーボンの未来実現に向けた研究開発への投資を継続・強化する。

この資金調達はスペインの投資銀行Alantraのエネルギー転換ファンドであるKlimaが主導し、日本の工業計器・プロセス制御システムの電機メーカーである横河電機株式会社や、米国を拠点とするベンチャーキャピタルであるEnergy Impact Partners(EIP)、フランスを拠点に持続可能性に焦点を当てた投資運用会社Mirova、スイスに本社を置くABBグループ、 米国で発電と供給を行うConstellationが新規で出資参加している。また、既存投資家であるアイルランドのベンチャーキャピタルAct Venture Capital も今回の調達ラウンドに追加出資した。
またこの投資調達では、クリーン経済に焦点を当てた独立系投資銀行であるMarathon Capital, LLCがGridBeyondの財務アドバイザーを務め、Byrne Wallaceが主要投資家の法律顧問、そしてMason Hayes & Curran(MHC)がリード投資家の法律顧問を務めた。

GridBeyondは2010年の設立以来、企業が所有する工場や設備の可能性を最大限に引き出し、CO2排出を完全になくす「ゼロカーボン」の未来を追求するために、持続可能性や電力インフラのレジリエンスの向上、電気料金の安定化を目指し、AIを駆使したプラットフォームを開発してきた。
同社のテクノロジーは、大規模な再生可能エネルギーや蓄電池、電力負荷など、プラットフォームに接続されたすべての設備の潜在能力を最大限に活かすことができる。
そして、分散型エネルギー源と電力市場の架け橋的存在となり、発電所から消費者までに及ぶ幅広いエネルギーを最適化し、電気料金の安定化とゼロカーボンへの取り組みを始める上で大切なCO2削減を支援している。
また、GridBeyondは、エネルギーマネジメントテクノロジーのグローバルリーダーとして活躍している。2023年には全米での電力自由化部門でチームを拡大し、Veritone Business Energyの買収や、新しいプロダクトの発表など、グローバルチームの規模を倍増させた。また、過去3年間での年間収益は平均して年率70%増加しており、2024年も同様の成長が予測されている。

このラウンドによる資金調達は、GridBeyondの技術をさらに進化させ、VPPにおける世界的なリーダーシップを確立し続けるために活用される。また、デマンドレスポンス、蓄電池、再生可能エネルギーなどの設備を最適化する能力を強化し、系統側や需要家側が有する電力の柔軟性、排熱や電気自動車(V2G)の活用など、低炭素社会を実現するための技術を最大限に活かすことが可能になる。
GridBeyondはエネルギー市場における規制環境や再生可能エネルギーの普及とともに、新たな国際市場への展開も促進する。これからも、同社はゼロカーボンの未来を実現するための柔軟性へのニーズの高まりを原動力として、成長し続ける。

GridBeyondウェブサイト