ダイナミックプライシング設定システムのインフラを提供するFetcherr、シリーズBラウンドにて9,000万ドルの資金調達を実施

動的価格設定システムのインフラを提供するベンダーの1つであるFetcherrは、航空会社をダイナミックプライシングに参加させるため、Battery Venturesが主導するシリーズBラウンドで9,000万ドルの資金調達を行った。Fetcherrは、WestJet、Viva Aerobus、Virgin Atlantic、Royal Air Maroc、Azul Airlinesなどの航空会社を顧客に持つ。

このテクノロジーは、旅行者の支払い意欲に基づいて運賃やアメニティを可変的に設定するもので、航空会社にとって収益を向上させる可能性がある。Fetcherrは、AIを活用して航空路線の需要を予測し、動的な価格を生成するアプリを提供している。これにより、顧客が航空会社のウェブサイトで検索する際に、最適な価格を表示することができる。

航空会社は、ダイナミックプライシングの導入による収益の増加を期待しているが、消費者の反応は賛否が分かれている。ダイナミックプライシングによる運賃設定は、需要の高い時間帯の旅行者にとっては特に不利である。また、競合他社の値下げに瞬時に対応するため、ダイナミックプライシングを利用していない航空会社にとっては価格引き下げの動機がない。

Fetcherrが今回調達した資金は、AIを活用した新しい「オファーエンジン」の開発や、従業員の増員に使用される予定である。同社はまた、航空業界以外の市場にも進出する計画である。

Fetcherrウェブサイト