β型酸化ガリウムパワーデバイスの新世代リーダー、株式会社ノベルクリスタルテクノロジーが、総額9.5億円の資金調達を実施

Image Credits: 株式会社ノベルクリスタルテクノロジー

β型酸化ガリウムパワーデバイスの新世代リーダー、株式会社ノベルクリスタルテクノロジーが、総額9.5億円の資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2023.07.28

新世代パワーデバイスのリーダー、株式会社ノベルクリスタルテクノロジー(本社:埼玉県狭山市、代表取締役社長:倉又朗人)が、直近のラウンドで総額9.5億円の資金調達を実施したと明らかにした。ラウンドステージは不明だが、このラウンドは既存投資家と新規投資家の両方が参加した。

株式会社ノベルクリスタルテクノロジーは、倉又朗人氏(現・代表取締役社長)らにより創業された新世代パワーデバイスの開発・製造・販売を手掛ける企業だ。最先端のβ型酸化ガリウム(β-Ga2O3)を使用した単結晶基板・エピタキシャルウエハの開発に注力し、それらの材料によるパワーデバイスの開発を行っている。その研究開発の成果は、その性能と世界的なシェアにより高く評価されている。

β型酸化ガリウム(β-Ga2O3)は、シリコン(Si)や炭化ケイ素(SiC)などの既存材料を超越する新世代のパワーデバイス素材である。特に、β-Ga2O3のパワーデバイスが実用化されれば、家電、電気自動車、鉄道車両、産業用機器、太陽光発電、風力発電などのパワーエレクトロニクス機器のさらなる低損失・低コスト化が可能となると期待されている。

先行するラウンドでの調達に続き、新たに資金を調達した株式会社ノベルクリスタルテクノロジーは、これにより製品開発を更に加速し、事業化を推進していく予定だ。調達した資金は、ショットキーバリアダイオード(SBD)用の100 mmウエハの製造拡大や製造技術の開発、さらなる性能向上などに活用される。

これまでの開発実績を持つ株式会社ノベルクリスタルテクノロジーが、次世代のパワーデバイス開発に新たなステップを踏み出すことを見越して、業界は大いに期待している。