クラウド型住宅ローン支援システムのiYell、全国保証イノベーション投資事業有限責任組合らから4.5億円を調達——累積調達額は約80.5億円に

Image Credits: iYell株式会社

クラウド型住宅ローン支援システムのiYell、全国保証イノベーション投資事業有限責任組合らから4.5億円を調達——累積調達額は約80.5億円に

uniqorns編集チーム 2023.07.31

東京・渋谷に本拠を置くiYell株式会社(以下、iYell)は1日、直近のラウンドで約4.5億円を調達したと発表した。このラウンドは全国保証株式会社とSpiral Innovation Partners LLPが共同設立した全国保証イノベーション投資事業有限責任組合を引受先としたものである。これにより、累積調達額は約80.5億円に達した。

iYellは、住宅ローン業務の専門家である窪田光洋氏(現・代表取締役社長 兼 CEO)らにより設立された。iYellのメインビジネスは住宅事業者向けクラウド型住宅ローン業務支援システム「いえーる ダンドリ」を提供している。これは、住宅・不動産会社が抱えるアナログかつ煩雑な業務や住宅ローン審査のブラックボックス化による課題を解決し、業務効率化や売上向上を支援するシステムである。

住宅ローン市場では、住宅事業者が住宅購入相談と住宅ローン相談・手続きのサポートを行いながら、住宅ローン手続きに伴う業務負荷が増大している。住宅ローン手続きの専門家でない住宅事業者がユーザーと金融機関の最適なマッチングを行うことは難しく、この点が課題となっている。

iYellは今回調達した資金をもとに、住宅ローンの不正を未然に防ぐためのシステム開発や個人情報漏洩を防ぐデータ送信クラウドシステムの開発に投資する。さらに、事業拡大を目指してM&Aにも取り組む予定である。

全国保証の保有データと審査ノウハウ、そしてiYellの住宅ローンプラットフォームの連携により、住宅ローンの新たな審査機能の仕組み及び申込システムを構築し、最適なマッチングの問題解決を行うとしている。さらに、住宅ローンの関連商品開発も検討し、ユーザーの住宅購入を幅広くサポートする。

iYellは「マイホームの購入」というエンドユーザーの夢を叶える住宅・不動産会社及び業界が永続して発展できるように取り組んでいく予定である。