コンテンツクリエーター向け生成AIを開発するスタートアップのRunway、Googleなどから1億4100万ドルを調達

Image Credits: Runway

コンテンツクリエーター向け生成AIを開発するスタートアップのRunway、Googleなどから1億4100万ドルを調達

uniqorns編集チーム 2023.06.30

ニューヨークを拠点にするスタートアップ、Runwayは30日、直近のラウンドで1億4100万ドル(約200億円)を調達したと明らかにした。ラウンドはGoogleがリードし、Nvidia、Salesforceなどが参加した。

Runwayは、Cris Valenzuela氏、Alejandro Matamala氏、Anastasis Germanidis氏により2018年に創業された。三人はニューヨーク大学の芸術学校で出会い、AIの創造的な可能性に共通の興味を持っていた。そこから映画制作者、撮影監督、写真家向けのAI駆動のツールセットの開発を始めた。

Runwayの注力領域は、特にビデオの部分における生成AIへと徐々にシフトしてきた。現行の主力製品はGen-2で、テキストプロンプトや既存のイメージからビデオを生成するAIモデルである。Gen-2は、Runwayが今年2月に発売したGen-1モデルの後継として、商用利用可能な初のテキストからビデオを生成するモデルの一つである。

さらに、Runwayはツールセットの開発だけでなく、エンターテイメント部門としてRunway Studiosを設立し、企業クライアントの製作パートナーとして活動している。また、AIによって全体または部分的に製作された映画を紹介する最初のイベントの一つであるAI Film Festivalを開始した。

Valenzuela氏は、Runwayの顧客基盤は現在、New Balanceを含むFortune 500やGlobal 2000の企業、そして「数百万」の個人クリエーターにまで広がっていると述べている。

今回調達した資金により、Runwayは研究開発の規模拡大と人員増員を進める。また、さらなる製品開発と品質改善、企業のコンテンツニーズの増加に対応した新しいクリエイティブスイート、つまり"生成スイート"の構築を目指す。

最新のFreshBooks調査によれば、ビジネスの25%が生成AIツールのテストを行っており、33%程度が来年中に仕事で生成AIを試す予定であると回答している。生成AIに関する大きな期待感が広がる中、Runwayは業界をリードするスタートアップの一つとなっている。

TechCrunchによると、シリーズCの延長はランウェイを15億ドルと評価し、同社の調達総額は2億3700万ドルになる。これによりRunwayは、Cohere、Character.ai(1億5000万ドル)、Stability AI(〜1億ドル)と並ぶ、資金力のあるジェネレーティブAIスタートアップのひとつとなった。