ジェネラティブAIツールスタートアップのVellum.ai(ヴェラムドットエーアイ)が、Rebel Fund、Eastlink Capital、Pioneer Fund、Y Combinatorなどから500万ドルを調達
uniqorns編集チーム 2023.07.12
ジェネラティブAIを支援するツールを提供するVellum.aiは12日、シードラウンドで500万ドルを調達したと発表した。このラウンドのリード投資家は公表されていないが、多段階投資ファームであるとのことだ。Rebel Fund、Eastlink Capital、Pioneer Fund、Y Combinatorやいくつかのエンジェル投資家がラウンドに参加した。
Vellum.aiは2023年1月にAkash Sharma氏(現CEO)らによって設立された。創業者たちは以前、Dover(同じくY Combinatorの企業)で働いていたが、自社のプロダクト開発よりも内部ツールの開発に多くの時間を費やすことになり、ジェネラティブAIのプロンプト(AIに指示を出すための入力)の改善を支援するツールが必要だと感じた。そこでVellum.aiを設立し、この分野での市場ニーズに応えようとした。
Vellum.aiのツールを使うと、AIプロンプターはモデルの出力を並べて比較したり、特定のプロンプトにコンテキストを追加するために企業固有のデータを検索したり、テストやバージョン管理のようなツールを利用してプロンプトが正確な結果を出力することを確認したりすることができる。
Vellum.aiは現在、40社の顧客を持ち、月々の収入は約25%〜30%増加しているという。このような急速な成長を遂げているスタートアップは稀である。
また、彼らのサービスの1つの成功事例として、ホテル向けのサポートチケットソフトウェア企業がある。この企業は、「私のために予約をしてもらえますか?」といった質問に答えることができるLLM(Large Language Model)エージェントを構築したかった。それを実現するためには、質問が人間によって答えられるべきか、LLMによって答えられるべきかを判断するエスカレーションクラシファイアというプロンプトが必要だった。
このように、Vellum.aiのツールはプロンプトエンジニアリングと呼ばれる新たなフィールドでのニーズに応え、企業がより精度の高い出力を得ることを可能にしている。エンタープライズジェネラティブAI市場の拡大が予想されている中で、このようなプロンプトエンジニアリングツールはますます需要が高まると考えられる。