ノーコードAIプラットフォーム開発の株式会社FLUX、DNX Venturesらから44億円を調達——累積調達額は56億円に

ノーコードAIプラットフォーム開発の株式会社FLUX、DNX Venturesらから44億円を調達——累積調達額は56億円に

uniqorns編集チーム 2023.06.13

東京・渋谷に本拠を置く株式会社FLUX(フラックス)は14日、直近のラウンドで約44億円を調達したと明らかにした。
ラウンドステージはシリーズBであり、このラウンドはDNX VenturesとArchetype Venturesがリードし、ジャパン・コインベスト、あおぞら企業投資、Salesforce Ventures、Sony Innovation Fund、SMBC日興証券、NTTドコモ・ベンチャーズが参加した。
これは2022年に実施したシリーズAラウンドに続くものである。
今回ラウンドを受け、累積調達額は約56億円に達した。

FLUXは、AIのビジネス活用を容易にするためのノーコードAIプラットフォーム「FLUX AI」を開発している。このプラットフォームは、予測分析、自然言語処理、大規模言語モデルなどのAI技術を、開発スキルや知識がなくてもビジネス活用できるようにするものだ。FLUXはこれらのAI技術を共通基盤とすることで、効率的にサービス開発を行っている。 さらに、FLUXのサービスを通じて得られる膨大なデータは、共通のデータベースに蓄積され、そのデータガバナンスやプライバシーに配慮した上での活用により、サービス全体の性能向上が期待される。
現在、FLUXが提供するサービスの顧客数は1,106と、大手企業を中心に導入されている。

FLUXは今回調達した資金をもとに、既存サービスの強化、他領域への展開、そしてAI技術の基礎研究に力を入れていくとしている。
具体的には、広告・マーケティング領域を中心に、広告収益最大化・運用工数削減・オーディエンス最適化などの機能を持ったサービスをさらに提供していく予定である。

また、新たな機能として生成AIを活用したクリエイティブ生成やコンテンツ生成なども開発していく方針だ。 他領域への展開に関しては、広告・マーケティング領域で得たノウハウを活用し、新たなビジネス領域でのサービス展開を計画している。
特にテクノロジーが複雑化する領域に対し、ノーコードで利用できるサービスを提供することで、ビジネス運営の効率化とコスト削減を実現しようとしている。 さらに、AI技術の基礎研究にも力を入れていくという。AI技術は日々進化し、新しい可能性が開かれている。それらの最先端の研究に取り組み、それをプラットフォームに組み込むことで、更なるサービスの向上とイノベーションを目指す。 今回の調達により、FLUXはさらなる事業の拡大と技術開発に注力することができる。
これにより、より多くの企業がAIをビジネスに組み込むことを容易にし、その結果、社会全体の生産性の向上に寄与することを期待されている。