名古屋大学発ベンチャーの株式会社Quastellaが資金調達を実施

Image Credits: 株式会社Quastella

名古屋大学発ベンチャーの株式会社Quastellaが資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2023.10.19

株式会社Quastellaは、シードラウンドとして、SSS Capitalとインキュベイトファンドの2社を引受先として、資金調達を実施した。また、愛知県のディープテック推進事業「Aichi Deeptech Launchpad」のアクセラレーションプログラム(研究開発費あり)に採択されたことも併せてお知らせする。

同社は、「Make it alive」をミッションとして掲げ、新しい世界を創る産業における「細胞の品質管理」を支える会社である。名古屋大学大学院創薬科学研究科・加藤研究室での研究を基盤とした最先端データサイエンス・AI技術を活用し、あらゆるデータ・技術・人を結びつけることで、細胞を用いた新しい挑戦に取り組む様々な産業を支え、今よりもっと細胞が身近な存在となる世の中を実現していく。

近年、再生医療、創薬開発、実験動物代替、培養肉などの最先端分野において、細胞を用いたものづくりが行われ、生きた細胞が活用され始めている。そして、生きた細胞が様々な産業で製品として世界中の人の手に渡るためには、最先端の技術と装置を使って体の外で細胞を増殖させる「細胞培養」が必要になる。現在の細胞科学は、わずかな数の細胞から数十億個まで細胞を育てることを可能にしている。

しかし、こういった細胞ものづくりを産業として実現できた例は数少なく、細胞の品質管理技術がまだ確立されていないことが最大のボトルネックであることが知られている。

細胞は生きた状態で製品にすることで様々な効果を発揮する。このため、細胞を生産する細胞ものづくりでは、生きたままの細胞を評価する手法が必要である。これまで、約120年間の細胞研究の歴史では、生きた細胞の品質評価として「細胞の見た目」を毎日観察することで、正常な状態であることを確認してきた。

同社は、基盤研究「細胞製造の品質管理に必要な品質管理技術開発」と約100施設との共同研究「現場での課題解決経験」を原動力として、細胞品質管理を実現したいと考える方々の最大のサポーターになりたいと考えている。