在庫管理ロボットのSimbeが、新たに2800万ドルを調達——累積調達額は5400万ドルに

Image Credits: Simbe Robotics

在庫管理ロボットのSimbeが、新たに2800万ドルを調達——累積調達額は5400万ドルに

uniqorns編集チーム 2023.07.14

在庫管理ロボットの領域で先駆け的存在のSimbe Robotics(シンベ・ロボティクス)は今週、新たな資金調達を発表した。ラウンドステージはシリーズBで、Eclipseがリードを務めた2800万ドルの調達だ。2019年後半の2600万ドルのシリーズAラウンドを経て、その累計調達額は5400万ドルとなった。

Simbe Roboticsは、かつてリテールジョブで在庫管理に悩んでいたというBrad Bogolea氏(現CEO)らによって設立された。彼らは伝統的な在庫管理の手間を自動化することで、零細企業の業績向上を実現するビジョンを持っている。

Simbe Roboticsの主力製品は、店頭作業を支援するロボット「Tally」だ。Tallyは、店頭の商品棚を監視し、消えた商品を追跡したり、人間の労働力を必要とする時間を大幅に削減したりする。また、顧客と共に通路を行き来する姿は、小売業者にとって好評を博している。

そして、今後の取り組みとして、Tallyの更なる導入や、新たな製品開発にこの調達資金を活用することを明らかにしている。特に、非必須業務の閉鎖、サプライチェーンの問題、人手不足といった近年の問題により、在庫管理の自動化への需要が一層高まっていることから、この分野への更なる投資が期待されている。

Simbe Roboticsの成果を振り返ると、以下のような実績がある:

・米州、ヨーロッパ、中東のトップ250グローバル小売業者のうち12社とのサービス提供(BJ's Wholesale, Schnucks Markets, SpartanNash, Wakefern, Carrefourなどを含む)
・120億以上の商品棚写真の処理
・50億以上の商品の在庫有無と価格の正確性分析
・170万時間以上の完全自動化されたデータ収集作業の実施

そして、この新たな資金調達を機に、更なる顧客拡大や新製品開発、そして人々の仕事を自動化することによる批判への対策など、新たな課題に挑むことを明言している。