廃漁網アップサイクルのamu株式会社、株式会社ANOBAKAを引受先にシードラウンドで資金調達

Image Credits: amu株式会社

廃漁網アップサイクルのamu株式会社、株式会社ANOBAKAを引受先にシードラウンドで資金調達

uniqorns編集チーム 2023.08.01

宮城・気仙沼市を拠点とするamu株式会社(以下、amu)は2日、シードラウンドでの資金調達を実施したと発表した。ラウンドステージはシードラウンド。このラウンドは株式会社ANOBAKAが引受先となった。今後の新製品開発と海洋プラスチックのリサイクル推進に向けた資金を確保した。

amuは、新たな資源としての廃漁網を捉え、加藤広大氏(現・代表取締役社長)らにより設立された。その使命は、「海洋プラスチックゴミの40%を占める漁具を未来の資源にする」であり、廃漁網から新しい価値を創り出すアップサイクル製品の開発に力を注いでいる。

海洋に流出するプラスチックゴミは年間約800万トンとされ、その約40%は漁具となっている。この漁具が海洋生物に絡み、ゴーストネットとなって生物を死に至らしめることは重大な社会課題である。また、陸上に持ち帰った漁具も「産業廃棄物」として、その多くが焼却、埋め立て処理されている。amuはこの状況を改善するべく、海に流出する前に漁業者から漁具を回収し、再資源化を目指している。

特にナイロン製の漁網は耐久性があり、世界の海から回収した漁網を再利用する可能性が大いにある。そのため、amuはナイロン製の漁網を再資源化し、新たな価値を生み出す製品開発に挑んでいる。

amuは今回調達した資金をもとに、廃漁網のアップサイクル製品開発およびその量産化を推進する。また、漁具の回収と再資源化を目指す活動を広げるため、組織体制の強化やパートナーシップの拡大に取り組む。社会課題の解決を目指す同社の挑戦は、今後も注目されるだろう。