株式会社アストロスケールホールディングス、シリーズGで10億円の追加調達ーラウンドの総額は111億円に

株式会社アストロスケールは、株式会社みずほ銀行から追加調達として、シリーズGで10億円を調達した。これにより、アストロスケールのシリーズG調達総額は約111億円となった。アストロスケールは、持続可能な宇宙環境を目指し、デブリ除去を含む軌道上サービスに取り組んでいる宇宙企業である。

アストロスケールは、2023年2月に発表した調達額と合わせたシリーズG調達総額が約111億円となり、創業からの累計調達額は約445億円に達した。この追加資金は、新規案件への投資に活用される。

アストロスケールの創業者兼CEOである岡田光信氏は、「軌道上サービスに対する需要が増えている。今回の追加資金は、需要に応えるとともに当社のミッションの遂行に貢献し、宇宙業界におけるリーダーシップの確立につながるものであると考えている。投資家の皆様のご支援に感謝いたします」とコメントした。

アストロスケールは、現在約480名の従業員を擁し、世界中で多くのミッションやプロジェクトに取り組んでいる。
アストロスケールの取り組みの一環として、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J（アドラスジェイ）」の開発を行っている。ADRAS-Jは、Rocket Labのロケット「Electron」による打上げを予定しており、デブリの運動や損傷・劣化状況の撮像を行う初の試みとなる。

また、アストロスケールは、英国宇宙庁（UKSA）とのパートナーシップによるデブリ除去プログラム「COSMIC」や、ELSA-M（エルサ・エム）の実証など、さまざまなプロジェクトにも取り組んでいる。

アストロスケールは、宇宙機の安全航行を確保し、持続可能な軌道を実現するために、軌道上サービスに特化した世界初の民間企業である。衛星運用終了時のデブリ化防止や既存デブリの除去、寿命延長、故障機や物体の観測・点検など、デブリ除去に関する技術開発を進めている。また、ビジネスモデルの確立や宇宙政策の策定にも取り組み、安全で持続可能な宇宙環境の実現を目指している。