株式会社ハイドロネクスト、リアルテックホールディングス株式会社より資金調達
uniqorns編集チーム 2023.09.28
リアルテックホールディングス株式会社(所在地:東京都墨田区、代表:丸幸弘、永田 暁彦)は、超高純度水素の精製システムを開発するディープテックスタートアップである株式会社ハイドロネクスト(本社:大分県大分市、代表取締役社長:永井 正章)への投資を実施したことをお知らせする。
ハイドロネクストは、今回の調達資金をもとに、超高純度水素精製装置のスケールアップを行い、新たな産業創出に必要となる超高純度水素の精製と未利用ガスを活用した水素精製システムの確立を進めて行く予定である。
ハイドロネクストは、超高純度水素の精製システムを確立し、新たな産業創出を促進することを目指す水素精製装置を開発するスタートアップである。SiC半導体市場の拡大などに伴い、高品質な製品製造のための超高純度水素の産業需要が増してきている。ハイドロネクストのバナジウム金属膜を活用した水素精製装置は、水素脆化が課題で産業化が困難とされていたバナジウムを運転条件、組織構造、性状をコントロールすることで分離膜として活用可能なものにした技術である。この技術は、超高純度な水素を低コストに精製できるだけでなく、既存の水素精製方法では抽出できない未利用ガスからの水素精製の手法としても有効であり、効率的なエネルギー循環のシステムを確立することに貢献していく。
資金調達の目的と使途は、複数企業との共同研究の実施により、精製可能な原料ガスの用途の幅を広げながら、分離膜技術を利用した水素精製装置の社会実装を進めることである。さらに、精製量が課題にあった水素精製装置をスケールアップするため、新しいモジュールの開発も進めていく。
ハイドロネクストの水素精製装置は、超高純度な水素が低コストで精製可能であるという特徴がある。また、多様な原料ガスからの水素精製が可能であり、他の水素精製手法よりも優れている。この技術は、パワー半導体製造などへの水素利用に幅広く活用されることが期待されている。