株式会社FRDジャパン、千葉県富津市における陸上養殖のサーモントラウト商業プラント建設決定――資金調達は210億円、ブルーサステナビリティファイナンスによる融資にも参画

千葉・富津市に新たな養殖場を設ける株式会社FRDジャパン（以下「FRD」）は20日、最新ラウンドで210億円の調達に成功したと発表した。ラウンドステージは明らかにされていない。このラウンドはエア・ウォーター株式会社、STIフードホールディングス株式会社、積水化学工業株式会社、長谷工コーポレーション株式会社、三井住友信託銀行株式会社、三井物産株式会社、三菱UFJ銀行株式会社が参加した。

FRDは、さいたまの辻洋一氏と十河哲朗氏（現・代表取締役）によって設立された。FRDは千葉県富津市における陸上養殖のサーモントラウト商業プラントを設立し、年間3,500トン規模のサーモントラウトを2027年から生産・販売することを目指している。

これまで約5年間にわたり、実証実験プラントを運営し、その経験を元に新たな商業プラントを建設する。また、資金調達は商業プラントの建設資金だけでなく、運転資金や研究・開発・投資資金としても活用される。

FRDは、株式会社京葉銀行、三井住友信託銀行株式会社、りそな銀行株式会社とブルーサステナビリティファイナンスの枠組みを活用した融資契約も結んでいる。この融資では、FRDが策定した「ブルーサステナビリティローン・フレームワーク」を用い、そのフレームワークと国際機関が定める原則の適合性を株式会社格付投資情報センター（R&I）が評価している。

ブルーサステナビリティファイナンスとは、特に海洋環境や海洋資源の保全に貢献する事業の資金調達を指す。これにより、サーモントラウトの持続可能な養殖に取り組むFRDは、養殖業界に新たな風を吹き込む。