株式会社MUSE、シードラウンドで1億円の資金調達

Image Credits: 株式会社MUSE

株式会社MUSE、シードラウンドで1億円の資金調達

uniqorns編集チーム 2023.11.01

株式会社MUSEは、1日、小売店舗向けのロボット「Armo(アルモ)」の先行予約を開始した。また、同社では昨年10月にシードラウンドで1億円を調達していることも明らかにした。このラウンドには、インキュベイトファンドとXTech Venturesが参加している。

MUSEは、ZMPで物流ロボット「CarriRo」の事業責任者であった笠置泰孝氏により2022年4月に創業された。MUSEは、小売店のような限られたスペースでも、人間と協働できるマルチタスクが可能なストアロボット「Armo」を開発している。2023年4月からは、食品スーパー大手「ベルク」の和光西大和店で実証実験を重ね、11月以降には先行導入を開始する予定である。

小売店では、受発注や接客、レジ業務などはDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいるが、品出しという業務はまだDXが進んでいないとされている。現場では、人手不足や忙しい店頭業務などから、欠品補充ができない、棚割り通りに売り場が作れないといった課題を抱えている。

従来のロボットは、単一の業務にしか対応できず、営業時間外しか使えないという安全性の問題から、品出しには導入できなかった。しかし、Armoを使用することで、品出し作業の30%の省人化が可能になるとされている。MUSEでは、Armoをサブスクリプションモデルで小売店に提供し、店舗の本部、メーカー、卸会社などに売り場画像をフィードバックするサービスも計画している。

MUSEでは、Armo製品版の2024年中の出荷開始を目指している。今後は、品出し作業以外にも、店舗内のリアルタイムの売場画像収集とクラウド蓄積により、商品の欠品率や欠品時間の測定、品出し作業との連携、棚割りのモニタリングなどを実現する計画がある。撮影した売場画像をもとに、買い物客に商品棚の場所や画像を表示し売り場まで案内することで、体験価値の向上に貢献するとされている。
MUSEは先ごろ開催されたIncubate Camp 16thで、総合順位2位と審査員賞を獲得している。