業務自動化スタートアップのParabolaがシリーズBで2,400万ドルを調達——累積調達額は3,420万ドルに

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業務自動化スタートアップのParabolaがシリーズBで2,400万ドルを調達——累積調達額は3,420万ドルに

uniqorns編集チーム 2023.06.28

サンフランシスコに本拠を置くParabolaは、最近のラウンドで2,400万ドル(約26億円)を調達したと発表した。
このラウンドはOpenViewがリードし、Flexport, Matrix, Thrive, Good Friends, Webflow, Otherwise Fund, Abstract Ventures, そしてMerus Capitalが参加した。
このラウンドを受け、累積調達額は3,420万ドル(約37億円)に達した。

Parabolaは、AIを用いて特に物流やeコマース業界のバックオフィスのプロセスを高速化するために使用される。新たに調達した資金は、採用と製品の研究開発に充てられる予定である。

Parabolaの主な機能は、AIを用いて各種ワークフローを自動化することである。Parabolaを使用することで、顧客はPDF、テキストメッセージログ、画像、メールなどのドキュメントを規格化、拡張、またはカテゴライズすることができる。例えば、商品名のリストが与えられた場合、Parabolaはそれらを「衣類」「家庭用品」「食品」「電子機器」などの特定の部門に分類することができる。また、形式が一定でない請求書を標準化し、それぞれから金額、期日、送信者情報、ラインアイテムを抽出してテーブルにまとめることが可能である。

Parabolaは"非技術者向けのコラボレーションデータツール"として位置づけており、その核となる特徴は、運用チームが自身の問題解決策を自ら構築し、データやITに依存せずに業務を自動化できる能力である。

ビジネスプロセスの自動化は、成長傾向にあるトレンドである。最近のMcKinseyの調査によれば、組織の66%が少なくとも一部のビジネス機能でプロセス自動化を試していると回答している。その動機は、しばしばコスト節約である。UiPathの調査では、ビジネスはプロセスの一部を自動化することで、年間平均1.5百万ドル(約1.65億円)を節約できると推計している。

Parabolaのプラットフォームは、アプリを接続しプロセスを自動化する。市場の需要に応えるため、Zapier, Workato, Tray, MuleSoftなどの統合プラットフォームサービス提供者や、Retool, Airplane.devなどの内部ツール構築プラットフォームが現れている。特にRetoolは、昨年7月に4億5千万ドル(約50億円)を調達し、評価額32億ドル(約3500億円)と好調である。

Parabolaは、eコマース、小売、消費者向け製品、出荷と物流など、"幅広い業界"のクライアントを持っていると主張している。現在30人のスタートアップは、500以上のブランドの顧客基盤を持っている。

これまでとは異なる新たなプロセスに取り組む企業にとって、Parabolaが提供する自動化ツールは大きな期待を持たれている。