神戸発・経口ワクチンの開発の株式会社イムノロック、大阪大学ベンチャーキャピタルなどから1億400万円を調達
uniqorns編集チーム 2023.07.14
神戸市に本拠を置く株式会社イムノロックは14日、シードラウンドBで1億400万円を調達したと明らかにした。このラウンドは大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(OUVC2号投資事業有限責任組合)、株式会社神戸大学キャピタル(KUC1号投資事業有限責任組合)、フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(こうべしんきんステップアップ投資事業有限責任組合)が参加した。
株式会社イムノロックは、神戸大学からスピンアウトしたベンチャー企業で、ビフィズス菌を利用した経口ワクチンプラットフォームの開発に注力している。特に、経口のがん治療ワクチン(B440)と新型コロナウイルス予防ワクチン(BCOV332)の開発を進めている。ビフィズス菌の特性を生かした経口ワクチン技術は、人体最大の免疫器官である腸管免疫系へ抗原タンパクをデリバリーする際の問題を解決すると期待されている。
B440は、腸間膜リンパ節に移動し、樹状細胞を活性化させる。これにより、がん細胞を攻撃する細胞傷害性T細胞が誘導される。さらに、免疫チェックポイント阻害剤との併用による相乗効果も確認されており、がん免疫療法剤としての可能性が示されている。
今回調達した資金により、B440の臨床開発を加速し、がん患者に対する新たな治療選択肢として早期に提供することを目指す。