遺伝子送達CRO/CDMOの世界的リーダー、株式会社VectorBuilderが10億ドルを超えるユニコーン評価を達成――累積調達額は約7,600万ドルに

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遺伝子送達CRO/CDMOの世界的リーダー、株式会社VectorBuilderが10億ドルを超えるユニコーン評価を達成――累積調達額は約7,600万ドルに

uniqorns編集チーム 2023.07.28

遺伝子送達CRO/CDMOの世界的リーダーであるシカゴに本拠を置くVectorBuilderは31日、直近のラウンドで約5,700万ドルを調達したと明らかにした。このラウンドはLegend Capitalが主導し、複数のベンチャーキャピタルが参加した。これは昨年11月に実施したシリーズCラウンドに続くものだ。今回のラウンドを受け、累積調達額は約7,600万ドルに達し、企業評価は10億ドルを超えるユニコーンとなった。

VectorBuilderは、主席科学者で創業者のBruce Lahn博士らにより設立され、革新的な遺伝子送達ソリューションを提供することで注目されている。彼らのプラットフォームは、基礎研究者から臨床研究者まで、遺伝子送達に関わる事実上全てのベクターを簡単に設計、構築、クローニングできる。遺伝子細胞医薬品の開発から製造までを一括して最適化し、大きな進歩を遂げられるベクター製造を支援する。

遺伝子送達分野は、遺伝情報を正確に操作できるようになり、生命科学研究の主力となってきた。この技術は遺伝的疾患の修正、個別化医療の開発、さらには農作物の収量増加や耐性強化にも使用されており、科学者や臨床医、産業界から大いなる注目を集めている。

今回調達した資金は、中国広州市Science cityにある「遺伝子デリバリー研究製造キャンパス」の建設と、世界的な観点から見て信頼できるパートナーとしての地位強化に使用される。VectorBuilderのサービスは、現在世界90カ国以上に広がるクライアントに提供され、その数は増え続けている。

VectorBuilderはこれまで年間70~85%のCAGRで成長しており、従業員数も前年比で60%増の600人を超えている。主な市場は北米、ヨーロッパ、オーストラリアなどの英語圏で、ビジネスの70%を占めている。また、日本、中国、韓国、シンガポールなどのアジア太平洋市場も成長しており、VectorBuilderの将来に対する期待は大きい。