鉄スクラップAI解析システムの株式会社EVERSTEEL、シードラウンドにて2億円の資金調達

株式会社EVERSTEELは、米シリコンバレーに拠点を置く世界的有力ベンチャーキャピタル、DCMベンチャーズより2億円の資金調達を実施した。

EVERSTEELは、鉄スクラップAI解析システム（鉄ナビ検収AI）の開発に注力しており、鉄スクラップのリサイクルに特化した画像解析技術の研究開発を行っている。これまでに東京製鐵をはじめとする複数の業界大手鉄鋼メーカーとの実証実験を経て、国内10社以上で導入検討が進んでいる。

今回調達した資金は、プロダクト開発及び組織拡大への投資に充てられる予定である。具体的には、鉄スクラップの品質を判定するAI、危険物や非鉄金属を検出するAI、パーツレベルでの判定が可能なAIの開発、工場の基幹システムとの連携機能の開発、およびアプリケーション開発に取り組む計画である。

また、事業開発、AIエンジニア、ソフトウェアエンジニア、プロダクトマネージャーなど幅広い職種の採用も行われ、鉄鋼業界での環境課題解決に向けて事業を推進していく予定である。

株式会社EVERSTEELは、鉄鋼業界における環境問題への取り組みを通じて、社会貢献を目指している。鉄鋼業界は世界で最も多く使用されている金属であり、同時に最大の二酸化炭素排出産業でもある。EVERSTEELは、鉄スクラップのリサイクルにより鉄を作る「電炉法」への転換を促進し、鉄鋼業界の脱炭素化とデジタル化を推し進めることを目指している。