阪大発の創薬ベンチャーのペリオセラピア株式会社が3.6億円の資金調達を実施

Image Credits: ペリオセラピア株式会社

阪大発の創薬ベンチャーのペリオセラピア株式会社が3.6億円の資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2023.10.30

ペリオセラピア株式会社は、谷山義明取締役が2017年10月に設立した阪大発の創薬ベンチャーである。細胞外マトリックスタンパク質として心臓弁形成や創傷治癒等に関与しているペリオスチンにおいて、病的なペリオスチン変異体(以下「病的ペリオスチン」)が乳がん、糖尿病性網膜症、心筋梗塞など様々な難治性疾患に関与することを解明し、それらをターゲットとして医薬品開発に取り組んでいる。

特に、乳がんの中でも治療が難しい「トリプルネガティブ乳がん(TNBC)」に病的ペリオスチンが強く関与していることに着目し、TNBCを含む転移再発HER2陰性乳がんを第一適応症に選定して抗体医薬品の開発を進めている。

TNBCは若年女性が罹患し易く、また5年生存率が5割以下という悪性度の高さから、新規治療薬の早期開発が望まれている。また、治療薬と併せてコンパニオン診断薬の開発にも取り組んでおり、開発する治療薬の治験成功確率の向上 及び、効率的なパイプライン拡充を目指している。

同社は大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社、三菱UFJキャピタル株式会社 及び 千島土地株式会社より総額3.6億円の投資を受けた。今回の調達で調達総額が累計14.8億円に達した。

これまで順調に臨床試験の準備が進んでおり、今回の資金調達により、TNBCを含む 転移再発HER2陰性乳がんの臨床試験を開始する予定である。