非可食バイオマス原料由来化成品を開発する株式会社グリーンケミカルがプレシリーズAで1.7億円の資金調達

株式会社グリーンケミカル（本社：神奈川県横浜市、代表取締役社長：岩越万里）は、非可食バイオマス資源から芳香族系バイオプラスチック原料の製造技術を確立することを目指している。この度、グリーンケミカルは、株式会社みらい創造機構と東北大学ベンチャーパートナーズ株式会社を引受先とする第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドにて総額1.7億円の資金調達を実施した。

グリーンケミカルは、非可食バイオマス資源から製造される芳香族系バイオプラスチック原料の製造技術開発に取り組んでいます。この技術を活用することで、石油由来製品の代替となる環境にやさしい製品の製造が可能となります。今回の資金調達により、グリーンケミカルは新たな人材の採用を行い、事業開発と研究開発を加速させ、パートナー企業との協業を通じて技術の社会実装を目指す。

グリーンケミカルは、東京工業大学と東北大学との共同研究で開発中の革新的な触媒と生産技術を活用し、非可食バイオマス資源から有用な芳香族系化合物であるHMF（5-ヒドロキシメチルフルフラール）を高純度で製造することが可能である。HMFは医薬品や機能性食品としての利用が期待されているだけでなく、多様なカーボンニュートラル化成品のビルディングブロックとしても活用される。

HMFを中間体として、PET（ポリエチレンテレフタレート）のバイオマス代替品であるPEF（ポリエチレンフラノエート）の原料であるFDCA（フランジカルボン酸）の製造も可能である。グリーンケミカルは、今後はHMFとFDCAのスケールアップ製造と、HMFから変換できる高付加価値製品の製造技術開発に取り組み、事業の拡大を目指していく予定である。