音声クローニングの新興企業イレブンラボが8,000万ドルを調達、ユニコーンの地位を獲得

Image Credits:ElevenLabs

音声クローニングの新興企業イレブンラボが8,000万ドルを調達、ユニコーンの地位を獲得

uniqorns編集チーム 2024.01.22

AIを活用したツールを開発して合成音声の作成と編集を行うスタートアップのElevenLabsは、Andreessen Horowitz、元GitHubのCEOであるNat Friedman、および起業家のDaniel Grossを含む著名な投資家によって共同リードされた8000万ドルのシリーズBラウンドのクロージングを発表した。

このラウンドにはSequoia Capital、Smash Capital、SV Angel、BroadLight Capital、Credo Venturesも参加し、ElevenLabsの総資金調達額は1億1,000万ドルに達し、同社の評価額は10億ドル以上(2023年6月の時点では約1億ドル)に上昇した。

ElevenLabsは、約1年前にベータ版をリリースしてから、そのブラウザベースの音声生成アプリで広く知られるようになった。このアプリでは、イントネーション、感情、リズム、その他の主要な声の特徴を調整するための切り替えを備えた、リアルな声を生成することができる。無料で、ユーザーはテキストを入力し、いくつかのデフォルトの声のうちの一つによってそのテキストが朗読された録音を入手することができる。有料の顧客は、ElevenLabsの音声クローニングを使用して、声のサンプルをアップロードして新しいスタイルを作成することができる。

ElevenLabsは、オーディオブックの作成や映画やテレビ番組の吹き替え、ゲームやマーケティング活動のためのキャラクターの声を生成するための、音声生成技術のバージョンにも投資している。

昨年、同社は「音声から音声へ」というツールをリリースした。このツールは、話者の声、抑揚、イントネーションを保持しながら、自動的に背景ノイズを除去し、映画やテレビ番組の場合は音声を翻訳し、ソース素材と同期させることを試みる。今後数週間のロードマップでは、トランスクリプトと翻訳を生成および編集するための新しい吹き替えスタジオのワークフローと、ElevenLabsの音声を使用してWebページやテキストをナレートする定期購読ベースのモバイルアプリがある。

ElevenLabsは、現在最も資金調達の多い合成音声スタートアップの一つとなり、Papercup、Deepdub、Acapela、Respeecher、Voice.aiなどの新興企業、およびAmazon、Microsoft、Googleなどのビッグテックの巨人と競合しようとしている。いずれにせよ、ElevenLabsは今年の終わりまでに従業員数を40人から100人に増やす予定であり、急成長する合成音声市場で存在感を示し続ける意向である。