「ココロミル」がAIを用いて心疾患を検知。医師不足解消の可能性もー2億7,000万円の資金調達
uniqorns編集チーム 2023.09.12
株式会社ココロミルは、心疾患を検知するためのウェアラブル端末を用いた人工知能技術を開発中である。
同社は、ウェアラブル端末で心拍データを取得し、24時間体制で心電図を測定することにより、心疾患の疑いなどを検知することができる。そして、AIシステムを用いて解析したデータを提携医が確認し、病気の疑いがあれば受診を勧めることができる。
ココロミルはこのほど、第三者割当増資で2億7000万円を調達し、ウェアラブル端末の開発や薬事承認に向けた治験費用などに充てることを明らかにした。
医療分野でのAI技術の活用は、医師不足に悩む現場の課題解消につながる可能性がある。矢野経済研究所によると、AIシステムが診断や診療を支援する分野は黎明期から普及期に転換しつつあるという。
健康寿命を延ばすためには、不調の兆しを早期に発見することが重要である。政府は、40年までに男女ともに健康寿命を16年比で3年以上延ばす目標を掲げており、AI技術はその実現に貢献することが期待される。
また、東大発のACCELStarsは、睡眠の深さを調べるAIシステムを開発した。脳波のデータをシステムで分析し、睡眠の深さを5段階で判定することができ、睡眠障害の疑いを検知して医師の診断を支援するシステムにつなげることを目指している。
さらに、エコナビスタは、許諾を得た1万7000人分の健康データを基に、体調変化を検知するAIを開発した。介護施設のベッドに設置したセンサーで測った呼吸数や心拍などを分析し、異常があればシステムを通じて職員に通知することができ、介護現場の業務効率化につながるとして、約200施設が導入している。
以上のように、AI技術を活用した医療分野の取り組みは益々発展し、健康寿命の延伸や医師不足の解消につながる期待が高まっている。