観測可能性のスタートアップ Pantomathが1,400万ドルの資金調達を実施
uniqorns編集チーム 2023.10.17
Cincinnati, Ohioに拠点を置くデータ観測とトレーサビリティプラットフォームであるPantomathが、シリーズAラウンドでSierra Venturesをリードに、Bowery CapitalとEpic Venturesも参加して1,400万ドルの資金調達を行ったことを発表した。
Pantomathの創業者兼CEOであるSomesh Saxenaによれば、新たな資本はPantomathのプラットフォームと人材の拡大に活用されるとのことで、エンジニアリング、プロダクト、カスタマーサクセス、マーケティング、セールス部門においての採用に注力する予定である。
Pantomathは、組織がよりデータに基づいた意思決定を行うためには、現代のデータスタックにおけるレポート、分析、データパイプラインの構築が必要である。しかし、多くの組織はデータの信頼性の問題に苦しんでおり、ビジネスの意思決定の質が低下し、データへの信頼がなくなっている。これにより、組織の業績に直接的な影響を与えている。複雑なデータの問題を解決するには、複数のチームが関与し、トライバルナレッジに依存して異なるプラットフォーム上の複雑なデータパイプラインを手動で逆分析し、根本原因を特定し、影響を把握する必要がある。
Pantomathは、アラートを通じてデータ品質の問題を検出し、ログと自律的な影響分析を用いてトラブルシューティングし、問題の根本原因を特定して解決する方法を提供している。このようなデータ観測のプラットフォームは市場に多数存在するが、Pantomathはその中でも異なるアプローチを取っている。
Saxena氏によれば、他のデータ観測ソリューションはデータ品質に焦点を当てており、データセット内のデータ量やデータの新鮮さといった問題をモニタリングしている。一方、Pantomathはリアルタイムでデータパイプラインを構成するジョブとデータセットを連続的にモニタリングし、それらのジョブとデータセットがどのデータパイプラインの一部であるかの文脈を持っており、壊れている箇所、壊れている理由を正確に把握することができる。
Pantomathは現在、Paycor、Lendly、G&J Pepsi-Cola Bottlersなどさまざまな企業を顧客として抱えており、フォーチュン500企業の待ちリストにも名を連ねている。また、観測性に対する投資家の期待も高まっており、データ観測セクターの企業は昨年1週間で4億ドル以上の資金を調達した。観測性市場は2026年までに20億ドルに達すると予測されており、2022年の2億7800万ドルから急速に成長している。