AIとマシンラーニングを手掛けるFedML、Camford Capital等から1,150万ドルを調達

Image Credits: FedML

AIとマシンラーニングを手掛けるFedML、Camford Capital等から1,150万ドルを調達

uniqorns編集チーム 2023.07.19

AIとマシンラーニングの企業FedMLは最近、新たに約1150万ドルを調達したと公表した。このラウンドではCamford Capitalがリードし、Road CapitalとFinality Capitalが参加した。

FedMLは、USC-Amazon Centerの初代ディレクターであるSalman Avestimehr氏を含むチームによって設立された。彼らの目指すところは、企業がAIモデルを訓練し、デプロイし、モニターし、クラウドやエッジ上で改善することを可能にするスタートアップを築くことだった。

AIをビジネスニーズに適用するためには、企業固有のデータや業界データでカスタムAIモデルを訓練したり調整したりすることが求められている。しかし、カスタムAIモデルの構築と維持は、データ、クラウドインフラ、エンジニアリングコストが高くつくため、困難である。さらに、カスタムAIモデルの訓練に使用するプロプライエタリデータは、しばしばセンシティブであったり、規制されていたり、孤立していたりする。

FedMLはこれらの障壁を克服し、企業や開発者がAIタスクに取り組むための「コラボレーティブ」なAIプラットフォームを提供する。これにより、データ、モデル、計算リソースを共有し、効率的に作業を進めることが可能になる。

FedMLは、カスタムAIモデルやオープンソースコミュニティからのモデルを任意の数だけ実行できる。このプラットフォームを利用することで、顧客はコラボレーターのグループを作成し、AIアプリケーションを自動的に同期させることができる。また、サーバーやモバイルデバイスなどを追加し、AIモデルの訓練の進捗をリアルタイムで追跡することが可能である。

最近、FedMLはOpenAIのGPT-4と同様の「ドメイン固有」の大規模言語モデル(LLM)を独自データで構築するための訓練パイプライン、FedLLMを展開した。Hugging FaceやMicrosoftのDeepSpeedなどの人気LLMライブラリと互換性があり、カスタムAI開発のスピードを向上させつつ、セキュリティとプライバシーを保護することを目指して設計されている。

FedMLは、開発者と企業が大規模な、独自の、プライベートなLLMを低コストで構築できるようにすることで、カスタムAIモデルを可能にする。FedMLが他のツールと一線を画すのは、訓練、デプロイ、モニター、MLモデルの改善をどこでも行う能力と、合計されたデータ、モデル、計算について協力することで、コストと市場投入までの時間を大幅に削減する能力である。

現在、17人のスタッフを持つFedMLは、自動車関連の大手サプライヤーなど、約10社の有料顧客を持つ。そして、全世界の3000人以上のユーザーに使用され、10000台以上のデバイスで8500回以上の訓練ジョブが実施されている。