AIリーディングコーチスタートアップEllo、子供のリテラシーを強化するために1,500万ドルを調達

Elloは、人工知能と子どもの音声認識技術を活用して、児童識字率を向上させることを目的としている。同スタートアップは、製品の開発と消費者へのアクセス拡大に向けて、シリーズAの資金調達で1,500万ドルを調達したことを発表した。

主要投資家であるGoodwater CapitalのパートナーであるCoddy Johnson氏は、「Elloは素晴らしい企業の1つです。ElloチームがAI技術を駆使して子供向けの1:1チュータリングを実現するために行った独自の飛躍的な進歩に引き付けられました。長年にわたる研究によれば、これが最も効果的な学習アプローチであることが知られています」と語った。

Elloは、月額24.99ドルで毎月5冊の本を配信する、幼稚園から3年生を対象とした定額制のサービスである。保護者はElloアプリをダウンロードし、一連の質問に答えることで子供の読み上げレベルを決定する。また、動物、アート＆クラフト、スポーツ、科学などの興味についても尋ねる。読み上げ専門家が、それぞれの子供に合わせた本を選択する。追加の子供を家族アカウントに追加することもできる。月額12.49ドルで子供1人あたり。

独自の技術を使って、Elloは子供の読み上げを聞き、発音の間違いや見落としを修正する。AIリーディングコーチは、子供がページを読み終えるまで待機し、フォニックスベースの戦略を使って重要な読み方のスキルを教える。必要に応じて、子供は追加のヘルプを求めるために質問マークアイコンをタップすることもできる。

「Elloは、親が望むような患者の読み上げの相棒です。あらゆる瞬間において、子供が成長していくための体験を提供します」と、共同設立者であるエリザベス・アダムス博士は語った。アダムス氏は、子供の発達と行動を専門とする臨床心理学者である。

アプリにはゲーミフィケーションの仕組みもあり、子供が毎月進歩するにつれて、アプリはポイントを集め、おもちゃや賞品と交換できるようになっている。
Elloは、2019年にGoogle for Educationでのインパクトと採用プログラムの責任者であったCEOのトム・セイヤー氏と、臨床心理学者であるエリザベス・アダムス博士によって設立された。3人目の共同設立者は、Stanford UniversityのAIのPhD候補生であり、DukaConnectとSensionの2つの機械学習スタートアップを共同設立し、売却したCatalin Voss氏である。

2020年3月、Elloは、親が子供の発達をサポートするサービスとして、Y Combinatorを通じてローンチした。しかし、数百人の保護者と話をした後、創業者たちは、パンデミックが子供たちがどのように読み方を学んでいるかに深刻な影響を与えたことを発見した。
スタンフォード大学の2021年の調査によると、米国の2年生と3年生の読みの流暢さは、当時の通常年に予想されるものから約30％遅れていた。

Elloは他のEdtech企業とは異なり、アセスメントに基づくものではなく、進捗状況のマーカーを表示しない。Amira Learningという類似のスタートアップは、2018年にAIリーディングアシスタントを導入しましたが、こちらはElloとは異なり、教育者を対象としている。

同社は、OpenAIのWhisperやGoogle Cloudの音声APIを上回るAIリーディングコーチを提供していると主張している。同社によると、10,000人の家族がElloを使用し、子供たちはアプリで30万冊以上の本を読んでいる。

長期的なロードマップでは、Elloは近い将来学校と提携し、教室に特化した製品を開発する予定である。同社は、サンフランシスコとニューヨークを中心とした約30の学校でパイロットプログラムを実施している。
セイヤー氏は製品ロードマップの詳細を提供することを拒否したが、同社は現在、生成AIをアプリに統合していると述べた。同社は、他の言語のバージョンもリリースする予定です。Elloは現在、ドイツ語版をテストしている。

Goodwater Capitalをはじめ、Reed Hastings、Common Sense Growth、Homebrew、Ravensburgerからの参加を含むラウンドには、既存のProject Aによる主導投資に加え、Y Combinator、WndrCo、Reach Capital、Visible Ventures、Khosla Venturesなどの追加投資家が参加している。