AI チップのスタートアップ、Tenstorrentが、HyundaiとSamsungから1億ドルを調達

Image Credits: Tenstorrent

AI チップのスタートアップ、Tenstorrentが、HyundaiとSamsungから1億ドルを調達

uniqorns編集チーム 2023.08.05

AI チップ業界は、2025年までに総半導体市場の4500億ドルの20%を占めると予想されている。その中で、AI ハードウェアのスタートアップ、Tenstorrentは先週、Hyundai Motor GroupとSamsung Catalyst Fundが共同でリードする変換社債の資金調達ラウンドで1億ドルを調達したと発表した。

この調達のうち、50ドルの半分はHyundaiの二つの自動車製造部門、Hyundai Motor(30ドル)とKia(20ドル)から提供され、両社はTenstorrentとの協業を予定している。Samsung Catalystとその他のVCファンド、Fidelity Ventures、Eclipse Ventures、Epiq Capital、Maverick Capitalなどが、残りの50ドルを供給した。

Torontoを拠点とするTenstorrentは、RISC-Vというオープンソースの命令セットアーキテクチャを用いて、カスタムプロセッサを開発するためのAIプロセッサやソフトウェアソリューション、IPを販売している。

2016年にAMDの元エンジニアであるIvan Hamer、Ljubisa Bajic、Milos Trajkovicによって設立され、初めは独自のインフラ開発に大部分のリソースを注ぎ込んでいた。しかし、近年Nvidiaなどの大手企業からの圧力を受け、ライセンスとサービスへのシフトが進んでいる。

Tenstorrentは、最近、インドのサーバーシステムビルダーBodhi ComputingやLGとのパートナーシップを確立し、両社の製品にTenstorrentの技術を組み込む計画を進めている。

しかし、GoogleやAmazon、Microsoftなどの大手企業もAIチップの競争に参入しており、この業界での競争は激化している。どのベンダーがトップに立つのか、今後の動向が注目される。