EC事業者向け運用支援プラットフォーム「dipp」が2.3億円をシード調達

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EC事業者向け運用支援プラットフォーム「dipp」が2.3億円をシード調達

uniqorns編集チーム 2023.08.17

dipp(点譜数位)はVCアクセラレータのSparkLabs台湾、ニューヨークを拠点とするVCのPalm Drive Capital、AIGCコンテンツ配信プラットフォーム「Tezign(特賛)」などから、約5,000万ニュー台湾ドル(約2.3億円)の資金調達を行った。

dippはeコマース技術プラットフォームで、主に「部門横断オンラインコラボレーションプロセスの構築」「ブランド資産管理クラウド」「ビジュアル仕様のデジタル化」「画像量産の自動化」の4種類のサービスを提供している。

dippのアイデアは、デザイナーの仕事のペインポイントについて共通の理解を持った共同設立者兼CEO Jennifer Chen(陳思穎)氏と、共同設立者Mikhail Abramov氏が生み出した。2人ともニューヨーク大学でデザインを専攻し、Fortune 500企業のデザインディレクターを務めた経験から、ブランドマネジメントにおけるビジュアルの重要性と、チーム間のコミュニケーションにかかるコストを理解しているとのことだ。

dippは2020年のサービス開始以来、100社以上の代理店、eコマースプラットフォーム、国際的なブランドにサービスを提供し、毎分数万枚の画像がシステム内で自動生成され、LEVI’S、台湾楽天市場、台湾ファミリーマート(全家)など有名クライアントが名を連ねている。

今回調達した資金は、プラットフォームのAI機能を開発し、eコマース業界におけるAIの適用を深め、アジア太平洋市場に注力するために使用される。dippは、今後AI関連の機能開発への投資と、台湾以外のアジア太平洋地域のeコマース市場への参入の2つを挙げている。

具体的には、「インテリジェントレイアウト機能(智能佈景)」でプロダクトの提示方法をさらに多様化し、「素材インスタント生成(素材即時生成)」で時間や手間のかかるライブラリ検索を代替し、「インテリジェントレビュー(智能審稿)」で企業チームの効率を大幅に向上させ、企業のマンパワーと時間のコストをさらに削減するなど、AI機能の開発に注力していくとのことだ。

dippは、今後もAIを駆使した画期的な機能の開発を進め、アジア太平洋地域のeコマース市場に貢献していくことが期待される。