Envisics、1億ドルの資金調達を実施し、自動車用AR HUD技術の開発を加速
uniqorns編集チーム 2023.09.05
イギリスのホログラフィック技術企業Envisicsは、自動車のナビゲーション、安全警告などのデータをワイパーの内側に投影するカーエンターテインメントシステムを開発している。同社は、1億ドルのシリーズCラウンドを完了した。
Envisicsは、今年3月に最初の5,000万ドルの資金調達を発表し、これにより同社の評価額は5億ドルに達した。今回の資金調達で新たにM&G Investmentsなどの投資家が参加した。
前回の5,000万ドルの資金調達は、現代自動車グループ傘下の現代WIA、ジャガーランドローバーの投資部門であるInMotion Ventures、ステランティスが参加した。
シリーズCの完了に伴い、Envisicsは拡張現実のヘッドアップディスプレイ(AR HUD)の商用化に近づいている。
GMは、Envisicsの2世代目のディスプレイが電気自動車のキャデラック・リリックに搭載されることを確認しています。一方、詳細なタイムラインなどはまだ明らかにされていない。
Envisicsは、JLR(以前はジャガーランドローバー)やGMなど、さまざまな企業と協力していると述べている。
また、同社のバックアップから、ステランティス、現代自動車などの自動車メーカーが同様の技術を発表することが可能であると考えられる。
自動車メーカーは、重要な情報をドライバーに伝える手段としてAR HUDを採用しているようだ。通常、ナビゲーションデータや車両情報は、車両のセンターコンソール上に設置されたLEDディスプレイで確認できる。しかし、これらのディスプレイにアクセスするには、ドライバーが道路から目を離す必要があり、安全上のリスクがありる。
BMWは、AR HUDを搭載した2つのコンセプトカー「Dee」と「Vision Neue Klasse」を発表している。自動車メーカーは、HUDを動かすためにどのAR会社と協力するかは明言していないが、過去にはフィンランドのBasemarkと提携して、BMW iXモデルに技術を導入している。
AR HUDの採用は、自動車メーカーがADAS(先進運転支援システム)や自動運転などの技術開発を進める中で、ますます進展しているようだ。