肺がんや膵がんを対象とした新規光診断薬を開発するHILO株式会社、第三者割当増資を実施

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肺がんや膵がんを対象とした新規光診断薬を開発するHILO株式会社、第三者割当増資を実施

uniqorns編集チーム 2024.11.29

HILO株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役:天野麻穂)は、グリーンコア株式会社と国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)を引受先とし、第三者割当増資により資金調達を実施した。この資金調達により、肺がんや膵がんを対象とした新規光診断薬の創出、製薬企業とのアライアンスを通した新しい治療薬創出のための研究開発を主軸に研究開発を展開し、慢性骨髄性白血病(CML)を対象とした臨床検査の薬事承認取得のための臨床開発も加速する予定である。

HILOは「私たちは、イメージング技術で患者の未来に光を当て、安心して治療に挑むことができる社会を目指します。」をミッションとし、2021年8月に設立されたJ-Startup HOKKAIDO認定スタートアップである。
同社の開発する「光診断薬」は、患者ごとに最適な分子標的薬の種類と量を判定することができる技術であり、患者は回り道をせずに最適な薬にたどり着くことができる。この技術は、患者のがん細胞の中で、分子標的薬が効けば青、効かなければ黄色を呈するバイオセンサーである。フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)という物理化学現象を利用しており、特許も取得済みである。
光診断薬の魅力の一つは、豊富なラインナップを作り出せる拡張性である。分子標的薬の標的となる分子の構造をカセットのように入れ替えることで、さまざまな薬剤に対応した診断薬を開発することが可能である。

具体的な資金調達の目的について以下の通りである。
1. 肺がん、膵がん等を対象とする新規光診断薬の創出
HILO株式会社は、肺がんや膵がんといった特定の疾患に加え、リウマチや潰瘍性大腸炎などがん以外の疾患にも挑戦する計画である。新しい創薬ターゲットを探索しながら、光診断薬を創出することで、がんに適用できる薬剤のレパートリーを拡充することを目指す。これにより、患者に対してより効果的な治療法を提供することが期待される。
2. 製薬企業とのアライアンスを通した新しい治療薬創出のための研究開発

この資金調達により、肺がんや膵がんを対象とした新規光診断薬の創出、製薬企業とのアライアンスを通した新しい治療薬創出のための研究開発を主軸に研究開発を展開し、慢性骨髄性白血病(CML)を対象とした臨床検査の薬事承認取得のための臨床開発も加速する予定である。

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