Ivyが2,000万ドルの調達を実施、オープンバンキング決済をグローバル展開へ

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Ivyが2,000万ドルの調達を実施、オープンバンキング決済をグローバル展開へ

uniqorns編集チーム 2023.08.31

ベルリン拠点のFintechスタートアップ、Ivyは、グローバルなオープンバンキング決済システムを構築するためのAPI「ネットワーク・オブ・ネットワーク」を開発しており、同製品に注力している。

同社はこのたび、シリーズAラウンドで2,000万ドル(約220億円)を調達したと発表した。この資金調達は、Ivyが銀行との契約を増やし、ビジネスを拡大するために使用される予定だ。

シリーズAラウンドは、ベンチャーキャピタル、Valar Venturesがリードし、Creandumが主導した770万ドル(約85億円)のシードラウンドからわずか5週間後に実施された。

Ivyは、この資金調達を銀行との契約の拡大と、さらに多くのマーチャント顧客を獲得することに使用する予定だ。同社は、チェックアウト時のオープンバンキング支払い口座オプションを統合するためのツール、およびリスク管理、インスタント支払い、支払いリンクなども提供している。

現在、IvyはEMEA、東南アジア、米国、ラテンアメリカ市場でサービスを提供し、オンラインマーケットプレイス、EC、旅行、Fintechなどの顧客に対応している。同社は、スマートルーティング(オプトインした場合にユーザーの情報を記憶し、最大のトランザクション速度のための銀行データ接続を選択する)、リスク管理、インスタント支払い、支払いリンクなども提供している。ただし、IvyのCEOであるFerdinand Dabitzは、このAPIを統合するために、クレジットカード支払いを受けるよりも費用が安くなると述べている。

Ivyは、5,000以上の銀行との契約により、合計5億の銀行口座をカバーしている。同社は、銀行から無料でサインアップできるようにしており、同社の顧客は、APIを統合するマーチャントである。マーチャントは、トランザクション量に応じたスライディングスケールによる手数料を支払う。Ivyのマーチャント数、トランザクション数、手数料比率などについては、Dabitz氏は公表していない。

Ivyは、オープンバンキング決済の普及が進めば、ビザなどの大手ネットワークに代わる存在となることが期待される。同社は、IvyのシステムがVisaがカード決済に開発したように、マーチャントと消費者のための単一のグローバルアクセスポイントを提供することを目指している。