KAICO株式会社、シリーズA追加ラウンドとして新たに2.9億円の資金調達ーシリーズ累計は約8.1億円に
uniqorns編集チーム 2024.01.19
KAICO株式会社(福岡市西区、代表取締役:大和建太、以下:KAICO)は、シリーズAの追加ラウンドとして、既存投資家である株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズと東京センチュリー株式会社に加え、新規投資家である伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社及びみずほキャピタル株式会社の4社を引受先とする2.9億円の第三者割当増資を実施した。これまでの調達と合わせて同社のシリーズA累計調達金額は総額8.1億円となる。
養豚農家では、感染症予防のために注射型ワクチンが使用されているが、ブタへのワクチン接種は農家にとってもブタにとっても非常に負担が大きい作業である。そこで、KAICOでは餌に混ぜて投与可能な経口ワクチンを開発している。経口ワクチンは投与の簡便性から、養豚事業者や獣医師等の多くのエンドユーザーから早期の実用化を望まれている。
2023年9月、KAICOの「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物の事業化に伴う製造基盤技術開発」事業が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択された。その際に、既存投資家である株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズと東京センチュリー株式会社から追加出資を受けていたが、新たに新規投資家2社、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社とみずほキャピタル株式会社からも出資頂くこととなった。
本資金をもとに、ブタ用経口ワクチンをまずはベトナムで飼料添加物として販売開始する予定である。同時に、ベトナムを足掛かりにアジアを中心とした他国への横展開を目指す。
経口ワクチンの事業展開は、販売エリア・国の横展開と、対象とする動物・感染症の拡大の2軸で進めている。エリア拡大については、ベトナムで販売開始予定のブタ用飼料添加物について、アジアを中心とした他国への横展開を目指し、候補国での商流構築に向けて動いている。対象の拡大については、ブタを対象とする複数の感染症に対する経口ワクチンをはじめ、養殖魚や愛玩動物向けの経口ワクチンについても開発を行っており、それぞれ実証実験フェーズへと進んでいる。
KAICOの経口ワクチンで、アニマルヘルスに貢献するとともに、動物たちと生きる畜産・養殖事業者の生産性向上にも寄与していく予定である。