1on1ミーティング支援クラウドシステム「Kakeai」を運営する株式会社KAKEAI、プレシリーズBラウンドにて9.7億円の資金調達を実施
uniqorns編集チーム 2024.09.23
上司と先輩社員が部下と1on1ミーティングを行うためのクラウドシステム「Kakeai」を運営する株式会社KAKEAIは、プレシリーズBラウンドで9.7億円を調達したことを発表した。この調達ラウンドはモバイル・インターネットキャピタル(MIC)がリードしており、エクイティで4億2,000万円、デットで5億5,000万円の内訳となっている。今回の調達により、同社の累積調達額は24億2,800万円に達した。
KAKEAIは、1on1ミーティングを支援するクラウドシステムを提供しており、現在約700社の企業に導入されている。特に、2021年以降は売上高が3期連続で2倍の成長を遂げているという。2024年には、大企業の人事部門以外からの引き合いが前年比3倍に増加し、運輸業、サービス業、学校、医療、介護、工場などの分野からの需要も2.5倍に拡大した。
導入企業の中には、KDDI、住友商事、NTTデータ、クラレ、大日本印刷、朝日生命などがあり、これらの企業がKakeaiを活用することで、より効果的なコミュニケーションと人材育成が実現されている。特に大企業では、1on1ミーティングを通じて上司と部下の関係を深め、社員の成長を促すための施策が講じられている。
今回調達した資金は、主にホワイトカラー以外の職種向けプロダクトの開発や、採用から退職後までをカバーする従業員コミュニケーションプラットフォームの開発に活用される予定である。これらのプラットフォームは2025年上期にローンチを予定しており、AIを活用した上司部下関係の定量化と改善機能の強化、新規事業領域への研究開発、プロダクト開発、顧客対応、マーケティングなどに関する人材採用にも資金が投じられる見込みである。
さらに、KAKEAIは教育機関向けに特化したシステムも2025年に投入する予定である。このシステムでは、校長や教頭などの管理職と教員間での利用を想定しており、教育現場の事情に対応した設問などを提案することを目指している。KAKEAIは、7月に香川大学と香川県教育センターと共同で教員のキャリア形成を支援するシステムを開発したことを明らかにしており、教育現場でもその活用が期待されている。
このように、KAKEAIは1on1ミーティングの支援を通じて企業におけるコミュニケーションの質を向上させるだけでなく、教育分野にも展開を図ることで、より広範なニーズに応えることを目指している。