抗体医薬品の研究開発を手掛けるMabGenesis株式会社、4億7,000万円の資金調達を実施

Image Credits: MabGenesis株式会社

抗体医薬品の研究開発を手掛けるMabGenesis株式会社、4億7,000万円の資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2024.12.27

抗体医薬品の研究開発を手掛けるMabGenesis株式会社は、アクシル・キャピタル、九州広域復興支援ファンド(地域経済活性化支援機構の子会社REVIC.キャピタルとロングブラックパートナーズによる運営)、みやざき未来応援ファンド(宮崎太陽銀行と宮崎太陽キャピタルによる運営)により4億7,000万円の資金調達を実施した。
これにより累計調達額は10億円を超えた。

同社は、宮崎大学と藤田医科大学からの技術を基盤に、高品質なモノクローナル抗体医薬品を開発している。同社の強みは、ファージディスプレイ抗体ライブラリー(MOURAライブラリー)作製技術とスクリーニング技術(IMPACT)にあり、ヒトおよびペット用の高品質な抗体を開発する能力を有している。

抗体ライブラリーは、ヒト抗体(hMOURA)、イヌ抗体(cMOURA:世界最大の1010サイズ)、ネコ抗体(fMOURA:1010サイズ)、ラクダVHH抗体(cVHH MOURA:世界最大の1011サイズ)など、多岐にわたるラインナップを誇っている。特にラクダVHH抗体は、Bispecific抗体など様々な形態の抗体医薬品への応用が可能とされている。

過去の開発実績として、同社は市販抗体Cetuximabを上回る抗腫瘍活性を持つEGFレセプター抗体や、世界最強の制がん作用を示すトランスフェリンレセプター1抗体(他社でPhase1実施中)などを創出している。また、世界初となるIntegrin A6B4複合体抗体やCADM1/IgSF4ヒト抗体の開発にも成功している。特にIntegrin A6B4抗体は、担癌マウスにおいて抗がん剤(AraC)の効果を増強し、腫瘍をほぼ消失させる効果を示している。

調達資金は、グローバルパートナー企業との共同研究および自社研究の加速に充てられる予定である。特に、高齢化に伴い、世界的に医療ニーズが急増しているペット(イヌ、ネコ)専用の自己免疫疾患、がん、内臓疾患、関節疾患などの慢性疾患治療用抗体医薬品の研究開発パイプラインを拡充していく方針である。

MabGenesis株式会社サイト