nat株式会社、シリーズAラウンドにて総額5億円の資金調達を実施
uniqorns編集チーム 2024.12.03
nat株式会社は、シリーズAラウンドにてDEEPCOREをリードインベスターとして、TOPPANホールディングス株式会社、Dual Bridge Capitalおよび松岡広隆等を引受先とする総額5億円の第三者割当増資を実施した。
natは3D領域やアプリ・システム開発において先進的な技術力を有する企業である。「IMPACT THE SOCIETY」をビジョンに、日々の仕事や生活を変えるプロダクトを開発し、社会へ実装することで人々の生活に必要不可欠なインフラとなり、安心・安全で豊かな社会を実現することを目指して事業を展開している。
従来、空間や現場を寸法付きで記録する際には、カメラとメジャーが主な手段であった。特に業務においては、経験豊富なスタッフが現場に出向き、すべての箇所をメジャーで計測し、紙に記録するという属人的な手法が用いられていた。この方法では、測り忘れや撮り忘れが避けられず、現場に何度も足を運ぶという非効率な作業が生じていた。また、空間情報を社内外の関係者に共有する際には、FAXや電話、紙、写真といった伝統的なツールが使われていたため、三次元空間の情報を齟齬なく伝えることが困難であった。
このような課題に対し、natは3年前にiPhone/iPadを用いた新しい空間記録手法の提案を行った。この構想を実現するために、2022年1月に世界で初めてミリ単位計測と曲面計測が可能な3Dスキャンアプリ「Scanat」を正式にリリースした。「Scanat」は、多くの企業や自治体に導入され、ユーザーからのフィードバックをもとに機能の追加や改善が行われている。従来のカメラやメジャーよりも簡単に現場を高精度で記録でき、さらに図面作成やBIMソフト上でのシミュレーションにも活用されていることが実証されている。
今回調達した資金は「Scanat」の開発を加速させ、新規事業の立ち上げと並行し、サービス提供価値の向上を通じて、各種業務におけるさらなる浸透とマーケットでの認知度向上を図っていく予定である。