リージョナルフィッシュ株式会社、シリーズCラウンドにて約40億円の資金調達を実施
uniqorns編集チーム 2024.12.26
リージョナルフィッシュ株式会社は、シリーズCラウンドとして約40億円の資金調達を実施した。この資金調達は、既存株主である中信ベンチャーキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、CBCに加え、新規株主としてセブン-イレブン・ジャパン、大和ハウスベンチャーズ、Mizkan、崎陽軒、ヨシコン、いよぎんキャピタルが参加した。調達した資金の総額は、第三者割当増資によるもので、30.2億円の資金を確保した。また、三井住友銀行、京都中央信用金庫、京都信用金庫からの融資枠として、10.5億円の資金調達も行われた。これにより、シリーズCファイナンスにおける調達総額は40.7億円、累計資金調達額は67.1億円に達した。
今回調達した資金の主な用途は、高温耐性に重点を置いた品種改良の推進、生産体制の強化、及び研究開発のさらなる加速である。
リージョナルフィッシュ株式会社は、京都大学大学院農学研究科の木下政人准教授および近畿大学水産研究所の家戸敬太郎教授らによる共同研究から生まれた技術シーズをコアとして設立されたスタートアップ企業である。
オープンイノベーションを通じて、超高速の品種改良とスマート養殖を組み合わせた次世代水産養殖システムを構築し、「世界のタンパク質不足の解消(SDGs 2番:飢餓をゼロに)」や「日本の水産業再興および地域の産業創出(SDGs 8番:働きがいも経済成長も)」、「海洋汚染の防止(SDGs 14番:海の豊かさを守ろう)」を目指している。
今回の資金調達における主な用途は以下の通りである。
• 高温耐性に重点を置いた品種改良技術を用いた地球温暖化対応品種の研究開発
• 品種改良の対象品種及び新規特性の拡大に向けた研究開発
• 上記の量産化に向けた試験及び人材の採用
地球温暖化の影響により、各地で海水温の歴史的な上昇が観測されている。これにより、漁獲できる魚の種類や量が減少し、従来養殖していた魚も育たなくなる現象が広がっている。リージョナルフィッシュ株式会社では、高温耐性に対応した魚種の開発を進めており、一部の品種ではすでに成果を上げている。
今後は、様々な品種改良技術を組み合わせ、さらに適用可能な魚種を拡大する計画である。