Rehabilitation3.0株式会社が第三者割当増資にて資金調達を実施

Image Credits:Rehabilitation3.0株式会社

Rehabilitation3.0株式会社が第三者割当増資にて資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2024.01.31

Rehabilitation3.0株式会社(代表取締役:増田浩和、本社:大阪府大阪市北区、「以下Rehabilitation3.0」)は、池田泉州キャピタル、QXLV(クオンタムリープベンチャーズ)、その他個人投資家を引受先とした第三者割当増資を実施した。

超高齢化の先進国である日本において、介護施設への負担は年々増加している。転倒予防のための夜間における入居者見回り業務は経営課題になっている。人件費高騰の原因になっているだけではなく、転倒事故による死亡から訴訟に繋がるケースも発生しているためである(※注1)。

高齢者の転倒を防ぐためには、日々正しい健康評価をし、個人に合わせたプログラムの最適化をする2点がポイントとなる。しかし、それぞれ難易度が高いため転倒リスクを抱えた患者の判別が難しく、夜間は高頻度で一律に見回り業務をする以外の対応策がない状況だった。

そこでRehabilitation3.0は、熟練の作業療法士が介護現場で実施しているリハビリテーションを、品質を落とさずより多くの人に届けるためのシステム「SAA(Sleep Activity Assessment)」を開発した。

「SAA」は、睡眠時に各種センサーから取得できるバイタルデータを活用し、独自開発のAIが運動能力と認知能力を測定できる、介護施設の担当者向けのシステムである。個人ごとにその日にあった最適な運動プログラムを提案してくれるだけでなく、認知能力が低下している、もしくは転倒リスクのある高齢者を可視化できる機能も搭載している。

2020年1月から医療施設で3回の実証実験を行い、AIの精度は93%(※注2)に達している。試作アプリの有用性検証も完了し、現在は積水化学工業社製の見守りセンサー「アンシエル」と組み合わせ、医療介護施設での実証検証を行っている。

この度調達した資金は、「SAA」の今年4月の正式版ローンチに向けて、プロダクトマネジメント、エンジニアリング、セールスなどの人材採用と組織体制の強化にあてる予定である。

今後は複数のセンサーメーカーとの協業を積極的に進め、医療介護機器商社との連携を一層強化していく。これにより、より高度な見守り機能とヘルスケア支援を提供し、ユーザーと医療介護施設の双方に価値を提供するための充実した体制を築いていく予定である。

Rehabilitation3.0は、様々な産業界データとの連携を通じて、ヘルスケア分野に新たなる革新をもたらし、すべての人に健康な未来を提供する。

※注1:50床規模の介護施設で、10日に1人の転倒事故が発生しており、年間3件が訴訟に発展している。
※注2:10年以上の経験を有する作業療法士や理学療法士が毎日評価した値を教師データとして算出