Semron、3DパッケージのAIチップで790万ドルを調達

Image Credits:Semron

Semron、3DパッケージのAIチップで790万ドルを調達

uniqorns編集チーム 2024.01.30

ドイツのDresdenに拠点を置くSemronが、モバイルデバイス向けの3Dパッケージングを備えたAIチップの開発に向けて790万ドル(730万ユーロ)を調達した。
Semronは、AIチップにおいて新たな基準を確立することを目指しており、産業の進化するニーズに対応している。

Join Capitalを主導とし、SquareOne、OTB Ventures、Onsight Venturesが支援するこの調達により、SemronはMooreの法則が低下している時期における半導体イノベーションにおいて有利な立場を築いている。

ますます洗練されたAIの機能が求められる時代において、Semronはスマートフォンやイヤホン、VRヘッドセットなどの最小の消費者デバイスのパワー供給に特化した先進のコンピュータチップの開発を目指している。

その突破口となるのが、Semronの3D半導体技術である。この技術により、チップの効率が最大で20倍向上するという驚異的な効果が得られる。この効率向上により、同じチップサイズのままでAIモデルを最大で1,000倍大きく実行することが可能となる。

Semronの独自の技術であるCapRAMは、可変キャパシタ(「メムキャパシタ」とも呼ばれる)に基づく新しい半導体デバイスアーキテクチャを利用している。従来の電流やトランジスタに頼る伝統的な手法とは異なり、CapRAMは電子の移動を大幅に減少させることで、チップレベルでのエネルギー効率を20倍向上させる。

このJoin Capitalを主導とする最近のシード調達ラウンドでは、SquareOne、OTB Ventures、Onsight Venturesのような新規投資家からも注目を集めた。また、Wolfram Drescher(BlueWonder)、Andreas WernerとSven Sieber(Gigahertz Ventures)、そしてTSMCの元社長であるHans Rohrerなど、以前のプリシード投資家も引き続きサポートしている。