人の脳に匹敵するAIで超低消費電力を実現したTwinSense株式会社、シードラウンドにて1億円の資金調達を実施

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人の脳に匹敵するAIで超低消費電力を実現したTwinSense株式会社、シードラウンドにて1億円の資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2024.09.26

人の脳に匹敵するAIで超低消費電力を実現したTwinSense株式会社(東京都世田谷区、代表取締役:岡村一久)は、株式会社環境エネルギー投資からシードラウンドで1億円の資金調達を実施した。この資金調達により、同社は今後の事業展開を加速させることが期待される。

TwinSenseは、ニューロモフィック・コンピューティングを基盤とした先端AI技術の開発を行っており、特にエネルギー効率の高いAIエッジ・プロセッシングを目指している。

ニューロモフィック・コンピューティングは、生物の脳の神経細胞の働きにインスパイアされたコンピューティング技術である。この技術は、次世代のAI技術として注目を集めており、米インテル社も大規模LSI開発に取り組んでいる。特に映像系アプリケーションにおいては、ニューロモフィック・センシング(測量=目の役割)とニューロモフィック・プロセッシング(データ解析=脳の役割)という二つの側面から成り立っている。

現在、ニューロモフィック・コンピューティングに関連する先端AI技術の開発が世界中で進められている。特にニューロモフィック・センシングは、すでに多くの企業で開発が進んでおり、精緻な測量が実現化している。しかし、ニューロモフィック・センシングから得られたデータの処理・解析に関しては、全世界的に有効な開発環境やソフトウェアが不足しており、実用化には至っていない。
TwinSenseはこの課題を解決するために、以下の取り組みを進めている。

TwinSenseでは、すでに開発されたニューロモフィック・センシング製品の技術を基に、ニューロモフィック・プロセッシングの開発を進めている。この取り組みにより、AIエッジ・プロセッシングを進化させ、画像解析においても従来のAI技術であるCNN(畳み込みニューラルネットワーク)や次世代のSNN(スパイキングニューラルネットワーク)を同時に実用化することを目指している。

今回の資金調達により、TwinSenseはクラウドサービスの事業を展開する。このクラウドサービスは、交通状況監視や災害監視、人流計測、鉄道管制などの省人化や省エネ化を実現することが期待される。また、顧客が現在運用しているシステムのコスト削減も可能になる。今後は、各分野のリーディング企業と連携し、ベータ版の機能評価を行うことで、より質の高いクラウドサービスを実現していく。

同社は、AIエッジ・プロセッシングの進化を目指し、SNNの研究開発を進めている。これにより、早期の実用化を目指し、資金調達を行うとともに、センシング技術やAI技術の開発人材をグローバルに募集する予定である。

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