Twitterの競合企業であるBlueskyが追加資金調達と初の有料サービスを発表

Image Credits: Bluesky

Twitterの競合企業であるBlueskyが追加資金調達と初の有料サービスを発表

uniqorns編集チーム 2023.07.06

Twitterの競合企業であるBlueskyが、新たな資金調達と初の有料サービスを発表した。同社はこの夏、公益法人LLCから公益法人C Corpへの転換時に総額800万ドルのシードラウンドを実施したと述べている。さらに、Blueskyはサービスのハンドルとしてユニークなドメインを希望するエンドユーザー向けにカスタムドメインを提供する有料サービスを開始する。

このシードラウンドは、コミュニティ主導の企業であるNeoが主導し、Code.orgの共同創業者Ali Partoviや元TwitterのPMであるSuzanne Xieなどのパートナーが参加している。また、Joe Beda(Kubernetesの共同作成者)、Red HatのBob Young、ReplitのAmjad Masad、Amir Shevat、Heather Meeker、Jeromy Johnson、Automattic、Protocol Labs、Sarah Drasner、Katelyn Donnelly、Ali Evans、Stav Erez、Kris Nóva、Brad Fitzpatrick、Abdul Lyなど、さまざまなエンジェル投資家がラウンドに参加した。

調達資金は、Blueskyのチームの拡大、運用とインフラコストの管理、およびBlueskyアプリを支えるAT Protocolの成長に使われる予定である。

Blueskyが開発している分散型ソーシャルネットワークプロトコルは、分散型のTwitterの競合であるMastodonやMetaのThreadsアプリを動かすActivityPubとは異なるものである。

資金調達により、Blueskyは収益を生み出す道を見つけることにも取り組むことを公約している。ブログ投稿で、「我々はユーザーに実際の価値を提供する何があるかを見るために、異なる戦略とサービスを試していく。そして、持続可能なソーシャルネットワークを構築する中で何を学んだかを引き続き共有していく」と述べている。

ソーシャルメディア企業は、伝統的にエンドユーザーに無料で提供するために広告に依存してきた。しかし、その場合、「ユーザーが商品となる」。Blueskyの目標は、有料サービスを開始することで、そのネットワークを維持する他の手段を見つけることである。

Blueskyの最初の有料サービスは、人気のドメイン登録業者であるNamecheapと提携して提供されるカスタムドメインである。

これまでのところ、Blueskyのユーザーのうち13,000人以上がハンドルとしてカスタムドメインを設定している。しかし、現行のソリューションでは、ユーザーがドメイン登録業者とDNS設定に慣れている必要がある。新たな有料サービスでは、ユーザーが数分でカスタムドメインを設定できるようにプロセスを簡素化する。

また、Blueskyは別の関連発表で、Namecheapの有料サービスがどのように機能するかについて詳しく説明している。これによれば、ユーザーは自分が選んだドメイン名を選び、それをBlueskyのアカウントにリンクできる。同社はNamecheapとのパートナーシップの条件を明らかにしていないが、おそらくドメイン名の購入に関する何らかの収益分配合意になるだろう。

Blueskyは、ブログ投稿やBluesky自体への関連投稿の一連で、今後ユーザーに提供できる他のサービスを探求すると述べているが、それが何かについては具体的なヒントを出していない。しかし、その資金調達と有料サービスの立ち上げが明らかにするように、Blueskyは広告に依存せずにソーシャルネットワークを維持し、利益を得るための新たな道を模索している。

これらの努力は、広告主による利用者データの収集と利用に対する公衆の懸念が増大する中で重要性を増している。Blueskyが示唆しているように、広告主の観点から利用者を商品と見なす代わりに、有料サービスを提供して利益を得るという新たなモデルを試みることは、この問題に対する一つの解答かもしれない。

しかし、広告モデルから完全に離れることがユーザー体験にどのような影響を及ぼすか、またBlueskyの有料サービスが受け入れられるかどうかはまだ未知数である。無料のソーシャルメディアサービスが主流となっている現状を考えると、Blueskyの新しいアプローチは、ユーザーにとって有料サービスの価値を理解してもらうことが不可欠となるだろう。

Blueskyが有料サービスと広告依存のモデルをどのように組み合わせ、その結果をどのように達成するかは注目のポイントである。ブログ投稿で述べているように、同社は今後も戦略とサービスを試行し、その結果を共有すると約束している。これはBlueskyが行っている新たな試みと、広告に依存せずにソーシャルネットワークを運営する新たな方法を探求するその他の企業にとって、有益な情報となるだろう。

いずれにせよ、この新たな資金調達と有料サービスの発表は、Blueskyがソーシャルメディアの領域で大きな飛躍を遂げ、業界全体の進化に影響を与える可能性を示している。現代のデジタル時代において、その動きは注目に値する。