Voice.ai、リアルタイム音声変換技術を手がけ、ユーザー数が50万人近くに達するとともに、初の外部資金調達で600万ドルを獲得

Image Credits: Voice.ai

Voice.ai、リアルタイム音声変換技術を手がけ、ユーザー数が50万人近くに達するとともに、初の外部資金調達で600万ドルを獲得

uniqorns編集チーム 2023.06.30

音声に関するAI技術を開発するVoice.aiは1日、ユーザーがリアルタイムで音声を変更(そして変装)する技術開発を進めるとともに、初の外部資金調達で600万ドルを調達したと明らかにした。このラウンドはMucker CapitalとM13がリードし、スタートアップはDiscordチャンネルを通じて口コミで成長を遂げてきた。現在、Voice.aiの開発しているツールはゲーマー、コンテンツクリエーター、Vtuber、TikTokやZoom、Discord、Minecraft、GTA5、Fortnite、Valorant、League of Legends、Among Us、Skype、WhatsAppなどのプラットフォームで利用されている。

Voice.aiは、480,000人以上のユーザーと50,000以上の音声フィルターのライブラリを持ち、この資金調達により音声変更技術を新たな領域へと進める予定だ。

Voice.aiのインターフェイスでは、新たな音声を作成するか、50,000種類の既存の音声(ユーザー自身によって作成・共有されている)から選択することができ、そのまま使用するか、変更してライブプラットフォームで使用したり、録音に使用したりすることができる。

この資金調達を使用して、より多くの技術者を採用し、Meta、Unreal、Unityなどの新たなプラットフォームと連携するための新しいSDKとAPIを構築し、マルチ言語対応を進め、音声が中心となる新たなアプリケーション、例えば歌唱などに対応する予定だ。

また、Voice.aiの潜在的な市場は、音声を活用するコンテンツクリエーターやゲーム開発者だけでなく、企業向けのビジネスソリューションも含まれている。例えば、音声変換技術を活用すれば、企業のカスタマーサービス部門は、顧客に合わせた音声を生成し、カスタマーサービスを個別化することが可能になる。また、教育分野でも、多様な音声が必要な場面や、アクセシビリティを高めるための音声変換が可能になる。

一方で、音声変換技術は、声優やナレーターなどの職業に影響を与える可能性もある。AIが人間の声を模倣し、それを自由に変換できる技術が広まると、これらの職業の必要性が減少する可能性がある。

さらに、プライバシーやセキュリティの問題も考慮しなければならない。人間の声を模倣する技術が広まると、不正な目的で声を使うケースが増える可能性がある。これに対して、Voice.aiはどのような対策を講じるのか、ユーザーからの注目が集まることだろう。

Voice.aiのテクノロジーが今後どのような影響を与えるかは、今のところまだ不確定だが、その可能性は広大で、変化する音声技術のパワーを体感できるだろう。