商業核融合エネルギー開発を行うZap Energy、1億3,000万ドルの資金調達を実施

Image Credits: Zap Energy

商業核融合エネルギー開発を行うZap Energy、1億3,000万ドルの資金調達を実施

uniqorns編集チーム 2024.09.26

商業核融合エネルギー開発を行うZap Energyが新たに1億3,000万ドルを調達した。今回の資金調達には、ソロス基金管理が主導し、新たにBAMエレベート、エマーソン・コレクティブ、みずほフィナンシャルグループ、プラインス・エナジー、エクスプロー・ベンチャーズなどが参加した。また、既存の投資家たちも再度資金を提供しており、ブレークスルー・エナジー・ベンチャーズ、シェブロン・テクノロジー・ベンチャーズ、DCVC、エナジー・インパクト・パートナーズ、ローワーカーボン・キャピタル、シェル・ベンチャーズなどが名を連ねている。

Zap Energyは、「瓶の中の雷」とも称されるアプローチを採用しており、「シアード・フロー・スタビライズド・Zピンチ」という技術を用いている。この技術では、プラズマを通じて電流を流すことで、磁場を生成し、プラズマを圧縮する。これにより、他の企業や研究者が核融合のための条件を作る際に使用する高価な磁石やレーザーが不要となる。

プラズマ内の水素の重水素と三重水素同位体が融合すると、中性子と熱が放出される。このエネルギーは反応室を囲む溶融金属に吸収され、その後、電力を生成するために利用される。Zapはこのプロセスを内部燃焼エンジンのシリンダーが発火するように繰り返す。

同社の反応炉と溶融金属ジャケットは直径がわずか10フィートであり、商業スケールで50メガワットの電力を生成することができる。これは約50,000から60,000世帯に電力を供給するのに十分な量である。さらに大きな負荷に対しては、複数の反応炉を同時に配置することが可能である。

このように、Zap Energyは商業核融合エネルギーの実現に向けた重要な一歩を踏み出しており、今後の展開が期待される。エネルギー市場の変革を目指す同社の取り組みは、持続可能な未来に向けた大きな一歩である。

Zap Energyウェブサイト