ケニアの農業技術スタートアップFarmWorksがAcumen Resilient Agriculture Fundらから400万ドルを調達

Image Credits: FarmWorks

ケニアの農業技術スタートアップFarmWorksがAcumen Resilient Agriculture Fundらから400万ドルを調達

uniqorns編集チーム 2023.07.27

ケニア・ナイロビを拠点とするFarmWorksは27日、近日行われたラウンドで約400万ドルを調達したと発表した。プレシリーズAラウンドのこの資金調達では、既存の投資家であるAcumen Resilient Agriculture Fundがリードし、Livelihood Impact Fund、Vested World、そして複数のファミリーオフィスとエンジェル投資家が参加した。この調達を通じて、FarmWorksの累計調達額は560万ドルに達した。

FarmWorksは、CEOのYi LiとPeter Mutheeによって2020年に創設された。同社は農家に農業用の投入品へのアクセスと、その農作物を市場に出す機会を提供している。新たに調達した資金は、データ分析機能の強化とAIを用いた生産力向上、そして作付けと融資の決定に影響を及ぼすために使用される。

FarmWorksは現在、2000人以上の小規模農家を結びつける契約農家のネットワークを運営しており、品質の高い農作物の適時配送を保証する供給チェーンネットワークを構築してきた。同社は、現在運営しているケニア中部地方の2つの郡に加え、他の地域でも契約農家のネットワークを拡大する計画である。

また、同社は農家に農業入力品、害虫駆除サービスを提供し、農作物を輸出用または国内販売用に買い上げる。また、農作物の生産を変革し、収入を増加させるために、砂糖スナップやスノーピースなどの高価格作物の導入と市場の開拓を行っている。

FarmWorksは、ケニアの農業セクターに存在するギャップを突く形で事業を展開している。これにより、質の高い農業入力品の欠如、良好な農業慣行についての情報不足、適切なアドバイザリーサポートの不足、予測不能または信頼性の低い市場など、多くの小規模農家が直面する課題に対応している。

同社はまた、自社の試験農場で良好な農業慣行を実演し、農家に教えている。農作物の生産量は月に約400トンに達している。

これまでFarmWorksは、自社の農場での作物生産に従事してきたが、現在ではこれらの農場を訓練センターに転換している。