天然型マイクロRNAによる革新的な抗がん剤の開発を行う株式会社PURMX Therapeutics、総額約12億円の資金調達を実施

慶應イノベーション・イニシアティブ（本社：東京都港区、代表取締役社長 山岸広太郎、以下 KII）は、同社が運営するファンドより、株式会社PURMX Therapeutics（本社：広島県広島市、代表取締役社長 田原 栄俊）に対して第三者割当増資による出資を行なった。
今回の第三者割当増資によりPURMX Therapeuticsの累計調達額は総額約12億円となる。
先行パイプラインであるマイクロRNA医薬品「MIRX002」のグローバル臨床試験を進めるとともに、新規パイプラインの開発を加速させていく。

PURMX Therapeuticsは、天然型マイクロRNAの医薬品応用を目指す広島大学発スタートアップである。
同社は老化を誘導するマイクロRNAを補充することで「老化のスイッチ」を入れ、がん細胞を死滅させる革新的なアプローチでの抗がん剤の開発を進めており、現在リードパイプラインであるマイクロRNA医薬品「MIRX002」において、悪性胸膜中皮腫を対象疾患とした第1相臨床試験を実施している。

今回調達した資金を用いて、MIRX002の悪性胸膜中皮腫および他のがん種に対するグローバル臨床試験を進めるとともに、独自のスクリーニングプラットフォームを活かして新規パイプラインの拡大を進めることで、マイクロRNA創薬の分野で世界的なリーディングカンパニーになることを目指す。

KIIは、2015年12月に、主に慶應義塾大学の研究成果を活用したスタートアップを支援するため創設された。
また、2020年1月からは、「その研究が、その発明が、そのイノベーションが、社会を変えるまで。」をミッションに、シード・アーリーステージからのリード投資を中心とした、デジタル・テクノロジーによる社会の革新や、医療・健康などの課題解決に取組むすべてのアカデミア発スタートアップに対して、研究の社会実装と社会課題の解決を支援してきた。

2023年10月には、大学VC初のインパクトファンド「KII3号インパクトファンド」を設立し、「すべての人が、健康で、幸福な人生を達成出来る社会（生涯現役社会）の実現」を目指すと同時に、アカデミア発スタートアップにインパクト投資を行うことにより、金銭的なリターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を目指す。

株式会社PURMX Therapeuticsウェブサイト